よくあるご質問
    金属加工について
  • 切削工具と金属切削工具の違いは何ですか?
    歴史的に、機械加工部品を製造する主な材料は金属であり、金属切削工具と呼ばれていました。
    昨今では、「金属切削工具」という用語はほとんど使用せず、単に「切削工具」と言われることが多いです。
  • 「主運動」と「送り運動」とは何ですか?

    機械加工では、切削工具や被削材の直線運動や回転運動を主運動といい、切屑を確実に除去するために工具を被削材に向かって前進させます。加工工程において、主運動は他の運動と比較すると、加工に必要な最大速度とエネルギーの大部分を占めます。例えば旋削加工における主運動は被削材の回転であり、ミーリング加工における主運動は工具の回転のことです。

    送り運動は、切削工具の直線運動または回転運動であり、切削動作を完了するために主運動を加えます。この動作は、主運動の速度と比較すると、速度が著しく低いのが特徴です。

  • 刃先のマクロ形状とミクロ形状の違いは何ですか?
    刃先のマクロ形状は、すくい面の形状、すくい角、逃げ角など、工具の切削能力を決定する刃先の重要な要素に関連します。ミクロ形状は、刃先の微視的スケールの状態であり、刃先処理としても知られています。刃先の状態によって、刃先はシャープなもの、丸ホーニング、チャンファーホーニング、コンビネーションホーニング(丸ホーニングとチャンファーホーニングの組み合わせからなるもの)などがあります。
  • kcとkc1の比切削抵抗の違いは何ですか?
    kcは、切削断面積1 ㎟あたりを除去するために必要な切削抵抗を示し、比切削抵抗と呼ばれています。

    kc1は、切削断面積1㎟を厚さ1㎜、すくい角0°で切削する際に必要な比切削力係数を表すために使用されます。

    ただし、技術資料によっては、実際の比切削抵抗を「kc1」、厚さ1㎜の切削断面積1㎟を除去するための切削抵抗を「kc1.1」と表記している場合もあります。 "kc "に続く数字 "1 "は、1 ㎟の切削断面積を示し、 "1.1 "は、"1㎟の切削断面積で1 ㎜の厚さ "を示します。

  • 切削工具はどのように分類されますか?
    切削工具を分類するには特徴があります。
    • 工具が対象とする加工工程(旋削工具、ミーリング工具、穴あけ工具など)
    • 主運動(工具回転、ワーク回転)
    • 刃数(切刃が1つだけのシングルポイント工具と、切刃が2つ以上のマルチポイント工具)
    • 工具の設計コンセプト(ソリッドまたは一体型、組み立て式)
    • 工具の取り付け方法(フェースミルタイプ、エンドミルタイプ)
    • 調整機能(調整可能、調整不可能)
  • 標準工具とは何ですか?
    標準工具という定義には二つの意味があり、一つは国内(国際)規格の要件を満たしている工具が指す場合と、もう一つは切削工具メーカーの標準納期の在庫製品を指す場合があります。切削工具メーカーは後者を標準工具と定めています。
  • 「ろう付け工具」と「はんだ付け工具」、どちらの用語が正しいでしょうか?
    基本的に、ろう付けとはんだ付けはどちらも部品の間に溶融金属(フィラー)を使用して接合するもので、フィラーは接合される材料よりも融点が低くなります。
    ろう付けとはんだ付けの主な違いは、溶解温度で、はんだ付けの方が低く、それに応じてフィラーの種類も異なります。また、ろう付けは、はんだ付けに比べて強度が高くなります。 切削工具に関しては、「ろう付け」という用語の方が正しいです。
  • 「揺動切削」とは何ですか?
    揺動切削は、切屑を分断するために、加工された被削材に対する切削工具の主運動と付加的な揺動運動を組み合わせた加工技術です。
  • 高能率加工のコンセプトとは何ですか?
    高能率加工(HEM)は、高速加工(HSM)とよく似ており、工具の高速回転(主軸回転数)と組み合わせて、軸方向の切込み深さを大きく、径方向の切込み量を小さくして行う加工法です。
    切屑厚さを一定にしやすくするために、工具のエンゲージ角度によって径方向の切込み量を変化させます。この方法は、切刃の全体を使うため、摩耗が均一になり、工具寿命が一般的な穴フライス加工よりも長くなります。
    HEMは別名「ダイナミックミーリング」と呼ばれ、生産性の高い粗加工を特徴としています。また、HEMは、必要なツールパスを生成するために、CAMとCNCの適切な能力が要求されます。
  • 工具系基準方式とは何ですか?
    工具系基準方式とは、工具の刃先の選択された点を原点とする直交座標系のことです。この座標系の平面は、工具の切削形状を決定する角度を指定するために使用されます。
  • 基準平面はどのように選択されますか?
    平面の基準系は次のように定義されます。 工具系基準方式は、工具の設計、製造、測定プロセスのために工具の切削形状を指定します。 - 作用系基準方式は、使用中の工具の切削形状を指定するために使用されます。 - 機械加工システムは、工具を機械に取付けたときに形状を確認するためのものです。 工具系基準方式はベース(基準)となる工具の要素に関連するものです。 作用系基準方式は、機械加工における切削動作の結果に合わせて配置されます。 機械加工システムは、主運動方向を基準として使用します。
  • 工具摩耗の主なメカニズムとは何ですか?
    工具摩耗の主なメカニズムは以下の通りです: - アブレシブ摩耗は、被削材が異なる硬度の粒子を含む不均質な冶金構造を持つことに起因します。このため、工具は砥粒加工のような衝撃にさらされ、工具表面が削り取られます。 - 機械的摩耗は、刃先の損傷につながる過度の機械的負荷によって引き起こされます。 - 付着摩耗は、切削速度と切削領域の温度が特定の値である場合に発生し、その結果、工具の領域が除去された材料の粒子と溶接されます。これにより、異物強化材料が形成され、これが切刃となり、切削形状が変化します。 - 酸化摩耗は、切削領域で高温下、空気中の酸素が切削材料の上層と反応することで発生します。 - 拡散摩耗は、工具が材料粒子、加工された被削材、形成された切屑を共同で拡散させるために発生します。これにより切削材料の組成が変化し、切削能力が低下します。
  • 刃物角とは何ですか?
    切削工具の形状において、刃物角とはすくい面と逃げ面とがなす角度を指します。 この角度を測定する平面によって、直角刃物角またはバック刃物角と呼ばれることがあります。
  • 工具系角、作用系角とは?またこれらの違いは何ですか?
    工具系角と作用系角とは、切削工具の刃先、すくい面、逃げ面の位置を定義する角度を指します。これらの角度には、刃先角、すくい角、逃げ角などが含まれています。工具系角は作用系角の違いは次のように理解できます: 工具系角は、工具を別個の物体として考えた場合に、これらの切削工具要素の位置を決定します。従って、工具系角は、工具系基準方式の平面で測定されます。一方、作用系角は工具が切削加工を行う際のこれらの要素の位置を決定するものであり、作用系基準方式で測定されます。
  • What is a cutting geometry?
    Cutting geometry, also known as "tool geometry", is the shape of the cutting part of a tool that enables effective cutting action. The cutting geometry can be broken down into macro- and micro- geometries. The macro cutting geometry refers to the shapes of the tool's face and flank while micro cutting geometry relates to the minute details or the fine structure of the tool's cutting edge.
  • What is the tool's wear land?
    The tool's wear land is an area on the tool's flank that experiences abrasion due to the friction caused by hard inclusions of the workpiece material during the cutting process. The extent of this wear is quantified by measuring the width of the wear land, commonly designated as "VB".
  • What are the beneficial effects of oil-water emulsions used as coolants in cutting processes?
    An emulsion is essentially a mixture of liquids that are typically immiscible. In the case of oil-water emulsions, which are intended for cutting, these two liquids are oil and water. An oil-water emulsion, when used in cutting, serves a dual purpose: it cools and lubricates. The water in the emulsion functions as a coolant, while the oil acts as a lubricant. Therefore, this emulsion serves as a cooling lubricant. Oil-water emulsions are also known as cutting or machining emulsions, soluble oils, and semi-synthetic coolants.
  • What is the purpose of honing the cutting edge?

    The process of honing the cutting edge involves rounding and smoothing the edge, which helps to eliminate various micro-defects and flaws that may have developed during the tool's production.

    In the manufacturing of coated indexable inserts and solid tools made from cemented carbides, honing is a common technological requirement. This is because the coating substance often accumulates on the sharp edge throughout the coating operation, and honing is essential to remove an unwanted excessive deposition in such cases.

    Do not confuse this with honing, which is a process of fine hole machining performed using a special abrasive tool known as a "hone".

  • When speaking about chipping as a type of cutting tool wear, what is the difference between micro-chipping and macro-chipping?
    The difference between micro-chipping and macro-chipping relates to the length of lost fragments of cutting tool material along a cutting edge. There are various quantitative definitions for the limiting length to specify this difference. For example, ISO 8688 considers chipping with lengths less than 0.3 mm (0.012") as micro-chipping, and lengths from 0.3 mm to 1 mm (0.012" to 0.04") as macro-chipping.
    スローアウェイ式ミーリング工具
  • 刃先角とは何ですか?また、リード角とは何ですか?
    "切削工具の有効形状を正確に指し示すさまざまな国際および国内規格があります。
    「切込み角」とは、“主切れ刃”と“送り方向の平面”との間の角度です。
    「リード角」(または「アプローチ角」)は、“主切れ刃”と“工具中心軸”との間の角度です。
    つまり、これら両方の角度の合計は90°です。 たとえば、切込み角が60°の場合、リード角は30°になります。
    切込み角とリード角は、45°でのみ等しくなります。
    「リード角」という用語は、米国ではより一般的に使用されていますが、ヨーロッパでは「アプローチ角」、日本では「コーナー角」と言われています。"
  • 「フェースミル」と「シェルミル」の違いは何ですか?
    これらの2つの用語は、ミーリング工具の異なる補完的な意味を表します。 これらに互換性がありません。
    • 加工内容: 平面削り, 肩削り, 3次元加工, 等.
    • カッターの取り付け方法:マンドレルまたはアーバ、ホルダー、スピンドルへの直付け
    • 構造: モノシリック; 一体型
    • 切削材料:ハイス、超硬、セラミックなど
    「フェースミル」は、主な用途分野である平面のミーリング加工を特徴付けられています。 「シェルミル」とは、ミーリング工具の設計構成を指します。ミーリング工具には、アーバに取り付けるための穴が中央にあります。 この構成は、フェースミルの典型的なものです。
  • ヘビーミリングとヘビーデューティーミリングの違いは何ですか?
    「ヘビー」および「ヘビーデューティ」という用語は、同義語として誤って使用されることがあります。 原則として、「ヘビー(重切削)」(および「重機械切削」)は、強力な工作機械での大型で重量のあるワークの切削に関連し、ワークの寸法と質量を指します。「ヘビーデューティ」はロードと主にミーリング加工を特徴づけます。
  • どの切削条件が望ましくないと考えられ、不安定ですか?
    望ましくない切削条件は次のとおりです。
    • 黒皮付きワーク
    • 大幅に変化する取り代
    • 不均一な加工面による高いロード
    • 砥粒含有率の高い表面
    不安定な切削条件とは、次の理由により周辺環境(工作機械、ワーク保持具、切削工具、ワーク)の安定性が低いことを指します。
    • ワーククランプが不安定
    • 長い突出し
    • 低剛性の工具
    • 薄肉ワーク
    "望ましくない" と "不安定" は同意語ではありません。
  • 平均切屑厚みはどのように測定されますか?
    ミーリング加工では、切屑厚みは一定ではなく、いくつかの要因に応じて切削中に変化します。 平均切屑厚み(hm)は、工具と工作機械の負荷を表す仮想パラメータです。 hmの計算にはさまざまな方法があります。 最も一般的な方法は、半分のエンゲージ角で計算することです。(エンゲージ角とは工具と工作物間の接触の弧に対応する中心角です。)
  • 高圧クーラント(HPC)および超高圧クーラント(UHPC)とは何ですか?
    高圧および超高圧クーラント(HPCおよびUHPCに対応)の厳密な定義はありません。 従来、工作機械は10〜15 bar(145〜217 psi)の圧力でクーラントを供給していました。 現在、このクーラント圧は低圧と見なされています。 最新のマシニングセンタには、高圧クーラントと見なされる70-80 bar(1000-1200 psi)のレートでクーラントを供給するオプションがあります。 超高圧クーラントは、100〜200 bar(1450〜2900 psi)以上の圧力値に関連します。 CNC工作機械装置の中には、「中圧」ポンプと呼ばれるものを製造しているものもあります。 これらの値は最大50 bar(725 psi)です。
  • 高圧クーラント(HPC)によるフライス加工の利点は何ですか?
    発熱は、加工、特にミーリング加工において永遠の課題です。発熱が激しい場合、従来の低圧クーラントは工具とワークの表面に蒸気層を形成します。この層は、ヒートシールとして機能し、断熱バリアを生成。熱伝達をより困難にし、工具寿命を大幅に短縮します。 高圧クーラントがこのバリアを貫通し、問題の解決に役立ちます。 高圧クーラントは切屑を急速に冷却し、硬く、脆くします。切屑はより薄く、より小さくなり、ワークから分離しやすくなります。高速のクーラント供給により、切屑を排出します。これにより、切屑排出が大幅に改善され、切屑がワークを傷つけることを防止します。 高圧クーラントは、酸化および摩耗を減らし、亀裂強度を高めることにより、工具寿命を改善します。 また、切屑のサイズが小さくなる為、切屑排出を改善し、高速のクーラントの流れにより切屑が簡単に除去されます。これにより、小さなチップポケットを備えたカッターの設計が可能になり、カッターの刃数が増えます。効果的な冷却により、切削域の刃先温度が低下し、切削幅を拡大させます。 結果、高圧クーラントは切削速度と送り速度を高めて生産性を向上させるための優れたソリューションと言えます。
  • 工具本体からの高圧クーラント供給されるミーリング加工と高圧クーラントによる旋削の違いは何ですか?(注意点)
    旋削工具ではチップが1つ付き、ミーリング工具には複数のチップが付きます。 その為、ミーリング工具ではクーラント穴の数は多くなってきます。 多刃タイプの拡張フルートミーリング工具では、さらに多くのクーラント穴が必要です。 クーラントの圧力、速度、流量には特定の関係があります。 ミーリング加工において、カッター本体からの高圧クーラント供給では、圧力要件を満たすだけでなく、正しい流量を確保するための高圧クーラントポンプの適切な特性が必要です。
  • イスカルでは、標準製品ラインで高圧クーラント対応のチップ交換式ミーリング工具を取り扱っていますか?
    はい、イスカルでは、チタンおよび耐熱鋼加工用のミーリング工具をレパートリーしています。
  • 高圧クーラント対応のチップ交換式ミーリング工具のクーラント出口としてノズルが使用されるのはなぜですか?
    クーラント出口にノズルを使用するのは技術的および物理的と、2つの理由があります:カッターの本体を介した高圧クーラントの供給には、小径のクーラント出口(および形状に関する要求)が必要です。 硬質鋼工具の穴あけによるクーラント穴の製造は技術的な困難な為、ねじ込み式ノズルがより実用的な選択肢となります。 切削深さ(ap)がチップ式多刃タイプの拡張フルート工具の最大切削長よりも小さい場合、切削に関与しないインサートにクーラントを供給する必要はありません。 パフォーマンスを向上させるには、適切なノズルを穴から簡単に外してから、プラグまたは標準の止めネジで穴を閉じます。
  • 多くの高圧クーラント用ミーリング工具が特殊品である理由はなぜですか?
    高圧クーラント用ミーリング工具の主な消費者は、チタン合金などの難削材を扱うメーカーです。 多くの場合、材料から部品を製造するには大量の金属除去が必要です。 生産性を向上させる為に、製造業者はしばしば独自の工作機械を使用し、剛性を上げる為、アーバーやホルダーなどの中間アダプターを使用せずに、機械のスピンドルに直接適応させる一体型工具を好みます。 特定の工具径、切削長、突出し長さをメーカー毎に異なる仕様にする為に、特殊品が多いのです。
  • イスカルのスローアウェイ式ミーリング工具は、どのような加工に対応しますか?
    イスカルのスローアウェイ式ミーリング工具は、あらゆるミーリング加工に対応します。高精度肩削り/平面/深肩削り/3次元倣い/スロット・溝/面取加工など多様な加工が可能です。また、特殊な加工技術が必要な高送り加工用ミーリング工具も多数取り揃えています。
  • イスカルのスローアウェイ式ミーリング工具には、ロゴや技術情報などに"HELI"、"ヘリカル切刃"、"ヘリカルミーリング"といった文言が多用されていますが、何を意味しますか?
    1990年代初め、イスカルは革新的ヘリカル切刃を採用した「ヘリミル」を発表しました。成形チップ上面(すくい面)と側面(逃げ面)のねじれ刃の交わりによって非常に有効な切刃が実現します。ヘリミルは、全切刃にポジすくいと一定の逃げ角を有する独創的なデザインです。この為、消費動力を大幅に削減し滑らかな加工を実現します。チップの成形面を前面に位置付けたヘリミルの革新的デザインは、今日のスローアウェイ式ミーリング工具で広く認められています。"ヘリ"とは"ねじれ"を意味し、スローアウェイ式ミーリング工具発展の為の重要な要素です。
  • アルミ加工用のスローアウェイ式ミーリング工具はありますか?
    はい、ございます。イスカルは高能率アルミ加工を実現するスローアウェイ式ミーリング工具を幅広く開発しました。イスカルのアルミ加工用ミーリング工具シリーズは、一体型もしくは軽量ボディーデザインで独創的なチップクランプシステムタイプ、カートリッジ調整式タイプ、多種コーナーRの研削・ポリッシュチップ、アルミ加工に最適なPCD(多結晶ダイアモンド)チップなど、様々なタイプの工具を取り揃えています。また、多くのカッターが内部給油に対応します。特にヘリアルシリーズは、アルミの超高速加工(HSM)が可能で、高金属除去率(MRR)を実現します。
  • スローアウェイ式ミーリング工具の紹介で、"ハイポジ"という単語がよく使用されていますが、どういった意味ですか?
    一般的に"ハイポジ"とは、スローアウェイ式ミーリング工具のチップすくい角に関する用語です。粉末冶金の発達は、切刃に対して”大きく”傾いたすくい角をもつ"ヘリカル切刃"の製造を可能とし、大きなポジティブすくい角を実現しました。"ハイポジ"は、このような大きなポジティブすくい角を表します。これは現在の技術水準における定義ですので、超硬合金チップを用いた技術の進歩に伴い、今日の"ハイポジ"が明日には"ノーマルポジ"となるかもしれません。
  • イスカルは様々な超硬材質チップをレパートリーしていますが、チップ材質/推奨切削速度/加工範囲等の基本情報はどちらで確認できますか?
    電子カタログや紙媒体のカタログにてご確認頂けます。チップ材質構造(母材タイプ、コーティング)/ISO規格に基づいた加工範囲/推奨切削速度等の詳細情報を掲載しています。お近くのイスカル支店・営業所にお気軽にお問い合わせ下さい。
  • スローアウェイ式ミーリングカッターは、内部給油に対応していますか?
    近年発表された多くのスローアウェイ式ミーリングカッターに内部給油機能が搭載されており、各切刃への直接クーラント供給が可能です。
  • 内部給油式カッターに対応するツーリングアダプターについて教えて下さい。
    BT...Cタイプ、HSK...Cタイプ等のツーリングアダプターをレパートリーしています。
    詳細は、弊社営業へお問い合わせ下さい。
  • カッターにチップを固定する際の正しい締付トルクはどのように確認できますか?
    チップ固定時のスクリュー締付に必要なトルク値については、弊社総合カタログの技術資料にてご確認
    頂けます。また、これらのデータは多くの現行ミーリングカッターボディに印字されています。
    イスカルのスローアウェイ式ミーリングカッターシリーズには2種類のトルクスキーがご利用頂けます。
    [トルク値調整タイプ]:ユーザーが締付可能範囲内で締付トルクを設定可能
    [トルク値固定タイプ]:予め設定された固定トルク値で締付
  • 生産性を向上する為には、制限内での送りや切込みの見直しが有効ですか?
    様々な加⼯要素が絡む為明確なお答えはできかねますが、⼀般的に同じ⾦属除去率(MRR)下において
    深切込みで送りを下げた場合に⽐べ、低切込みで送りを上げた加⼯の⽅が⼯具寿命の⼤幅延⻑が
    得られやすくなります。
  • より⾼能率な加⼯を実現するスローアウェイ式ミーリングカッターを選定する為には、
    どのような⼿段が有効ですか?
    加工条件を把握されているならば、ITA(イスカル工具選定プログラム)のご利用が効果的です。
    ITAは無料でご利用頂くことができ、お手持ちのスマートフォンへのインストールも可能です。
    工具選定に関してより幅広いご質問、確認事項等がある場合は、お近くの弊社⽀店・営業所へ
    ご相談下さい。お客様のご要望に合わせ、最適な切削工具をご提案させて頂きます。
  • ターンミリングとは何ですか?
    ターンミリングは、ミーリング工具が、回転するワークを加工する加工内容です。
    この方法は、フライス加工と旋削加工を組み合わせたもので、多くの利点があります。
  • 通常の旋削加工と比較してターンミリングの利点は何ですか?
    • 断続切削(旋削)では過負荷、粗い面精度、早期の摩耗が生じます。 ターンミリングでは、ミーリング加工になる為、周期的な安定負荷で断続加工を行うことが可能です。
    • 切屑の伸びやすいワークを旋削する場合、切屑処理は困難であり、正しいブレーカーのチップを選定することは簡単ではありません。 ターンミリングで使用されるミーリングカッターは、短い切屑を生成し、切屑処理を大幅に改善します。
    • 回転部品(クランクシャフト、カムシャフトなど)の偏心領域を回転させると、部品の中心が外れていることで、性能に悪影響を与える不均衡な力が発生します。 ワークの回転速度が低いターンミリングは、この悪影響を大幅に減少させ、防止します。
    • 旋削では、重いワークの回転はメインドライブの特性によって制限されます。 大きなワークの回転が許容範囲外の時は、最適な切削速度の範囲から離れます。 低い旋削性能しか発揮されません。 ターンミリングは、上記の問題を効果的に克服する方法を提供します。
  • ターンミリングの切削データを計算するにはどうすればよいですか?
    計算方法は、会社紹介冊子「Welcome to ISCAR’s World」に示されています。 この電子版は、イスカルホームページのサイトカタログ(カタログ・資料タブ)にも掲載されています。 必要に応じて、お住まいの地域のイスカル担当営業所にご連絡ください-ご不明箇所についてお答えさせていただきます。
  • 径方向切屑厚み“薄化”と軸方向切屑厚み“薄化”の違いは何ですか?
    チップシニング(切屑薄化)とは、1刃当たりの送り量 (fz) で比較した時の最大切屑厚み (hmax) の減少を指します。
    切屑厚みには2種類あります。
    • 軸方向切屑厚み:切込み角(リード角)に起因する切屑厚み。ミーリング工具の切刃形状:切込み角(リード角)が90°未満のミーリング工具使用時。例として、高送り加工、ボールノーズまたはトロイダル形状のミーリング工具による低切込み時の加工、および3次元加工が挙げられます。
    • 径方向切屑厚み:切削幅(ae)に起因する切屑厚み。側面加工や平面加工では、切削幅(ae)がミーリング工具半径より小さい場合、最大切屑厚み(hmax)は1刃当たりの送り量(fz)に対して小さくなります。チップシニング(切屑薄化)の理解は非常に重要です。工具タイプ、加工内容、径方向の切込み幅を考慮し、1刃当たり送り(fz)を上げることも、適正な切屑厚みを維持し、正しいプログラムを組むことにおいて重要な要素です。
  • スラブミルとは何ですか?
    スラブミルとは、円筒形のミーリングカッターの一種で、円筒の外周にねじれ刃を備えたミーリング工具です。 スラブミルは一般に大型で、主に横型マシニングセンタのアーバーに取付く中心穴があります。 スラブミルの長さはカッター径よりもかなり長くなります。 切削幅がスラブミルの刃長より短い場合の、干渉がない平面加工に用いられます 以前は一般的なものでしたが、今日ではほとんど使用されていません。
  • フライス加工において「ロール-イン エンタリング」(ワークへ円弧を描きながら侵入)とは何ですか?
    「ワークへ円弧を描きながら侵入」(または単にロールインとも言う)は、フライス加工で材料に近づく方法です。 円弧侵入では、フライスが円弧(アーク)を描きながら材料に入り、刃先の機械的及び発熱量を徐々に増加させます。 このアプローチ方法は、機械の安定加工に大きく貢献し、工具寿命を改善します。 「円弧での侵入」(ロールイン)は、負荷が突然増加する従来の直線進入とは対照的です。
  • ミーリング工具においてのウェッジクランプの利点と欠点は何ですか?
    ウェッジクランプの主な利点は、迅速かつ簡単なチップ交換、またはチップのコーナー変更を行うことが可能な点です。 ウェッジクランプは、特に大型の刃先交換式正面フライスにおいて、より一般的に採用されている構造です。 これらは通常、厳しい条件下で加工を行うことが多く、高温になる傾向にあります。その為、 機械のオペレーターは、このようなウェッジクランプ設計を好む傾向にあります。 しかし、チップの上の追加部品であるウェッジは、切屑の流れの妨げとなり、切屑排出を悪化させ、切削性能を低下させます。 これは、ウェッジクランプの大きな欠点です。 ポケット内の切屑とウェッジとの激しい接触、摩耗により工具寿命が短くなります。
  • セラミック工具の寿命判断の目安は?
    セラミック工具は超硬工具とは異なります。 ほとんどの場合、工具寿命の判断は摩耗サイズではなく、許容可能なバリのレベルによって決まります。
  • What is a router?
    In machining, the term "router" has several meanings. It may refer to a rotating tool for hollowing out ("routing") wood and plastic materials. "Router" refers also to a 3-axis CNC machine for cutting soft materials, such as wood, using a rotating tool. In metalworking, a "router" usually means an endmill, intended for milling aluminum at high cutting and feed speeds.
  • Flute or chip gullet?
    In milling cutter terminology, both words designate a chip space or a chip pocket – the shaped area of a milling cutter body that is intended for the flow of chips that are formed as a result of cutting. This space must be sufficient to enable a free, unrestricted chip flow. The term "chip gullet" is generally used to specify the chip space of indexable milling cutters, whereas "flute" is mainly applied to a solid mill design, where it means a helical groove that ensures chip flow and produces a sharp cutting edge or a mill tooth by one of its edges.
  • Chip breaker or chip former?
    A chip breaker is an area of a tool rake face that is specially shaped for breaking or controlling (forming) the produced chip. The term "chip breaker" is commonly used in turning operations, where breaking a long chip is one of the key success factors. In milling, the term "chip former" is generally used, as milling is an interrupted, "chip breaking" cutting process that focuses on chip forming.
  • Which depth of cut percentage is recommended with respect to the insert cutting edge length?
    In process planning, depth of cut is defined depending on operation, machine tool characteristics, rigidity and other factors.
    ISCAR catalogs specify the maximum depth of cut for each insert. Maximum depth of cut refers to the maximal length of the insert cutting edge that can machine.
    This value must not be exceeded. In most cases, inserts are operated at cutting depths of no more than 2/3 of the specified maximum.
  • チップロードとは何ですか?
    「チップロード」は「刃あたり送り」の類義語として用いられます。 これは、北米市場では一般的に使用されている用語です。 北米では「送り速度」のことを「送り率」と呼ぶことがあります。 また、メーカーによっては「送り速度」のことを「テーブル送り」と呼ぶこともあります。 これは昔のフライス盤から由来しており、機械テーブルを手動で操作していたことから、 「テーブル送り」と呼ばれるようになりました。
  • ワイパーフラットとワイパーチップの違いは何ですか?
    「ワイパーフラット」は優れた仕上げ面を実現する切刃形状で、 ミーリングチップに設けられ、「ワイパー」とも呼ばれます。 ワイパーチップは標準チップよりもワイパーフラット部が大きく設計されています。 カッターに取付けた時、標準チップと比べて、0.05~0.07mm軸方向に突出します。 ワイパーチップは、仕上げ面の大幅な向上に貢献します。
  • What is "stepover" and what is "stepdown"?
    In multi-pass milling, "stepover" and "stepdown" refer to the distance between two adjacent passes. "Stepover" relates to this distance when, after finishing a pass, the milling cutter moves sideward and then performs the next pass. By contrast, if at the end of a pass the milling cutter moves downward to start the next part, the distance is called "stepdown". Sometimes "stepover" and "stepdown" are referred to as "sidestep" and "downstep" correspondingly although this is less common.
  • What is the difference between "gang milling" and "straddle milling"?
    Straddle milling is a type of gang milling.
    In gang milling, an assembled tool comprising two or more milling cutters mounted in the same arbor, machines several workpiece surfaces simultaneously. In straddle milling, two or more side-and-face milling cutters, mounted in one arbor, machine parallel planes of a workpiece. The planes are perpendicular to the arbor axis and feature an exact distance (distances) between them. To ensure the necessary accuracy of the distance (distances), the milling cutters are spaced apart with the use of bushings and spacers.
  • オンエッジチップとは何ですか?
    "縦置きにクランプされたチップを意味します。
    チップはカッターに取付けられ(on-edge:オンエッジ)、
    チップの最大断面は切刃の下に位置します。"
  • 粗加工と仕上加工の違いは何ですか?
    粗加工は高い切屑排出量に重点を置いた加工であり、
    仕上加工は高精度な仕上げ面を加工することです。
    仕上加工は粗加工に比べ、取り代が大幅に小さくなります。
  • 交換式チップの切刃形状には、主にどの様な種類がありますか?
    基本的な切刃形状には、シャープ、ホーニング、チャンファーがあり、 これらは「刃先処理」とも呼ばれます。 その他、コンビネーションホーニング、ダブルチャンファーといった複合的な刃先形状もあります。
  • ウェッジクランプのメリットを教えてください。
    スクリュークランプに代わるウェッジクランプ方式は、 チップのスクリュー穴を必要としない為、剛性の高いチップ構造を実現します。 また、ウェッジクランプ方式は迅速かつ簡単にチップ交換が可能で、 主に鋳鉄などの短い切屑が発生する被削材に適しています。
  • チップを固定するスクリューはいつ交換すればよいですか?
    ミーリングカッターを使用する前には、スクリューを十分に外観検査する必要があります。 スクリューのねじ山・ねじ頭・キーソケットは、良好な作動状態でなければなりません。 これらの箇所が損傷していたり、ねじが曲がっている場合は、直ちに交換が必要です。 ねじを締めるときは、適切な締付けトルクとトルクスキーを使用することで、 ねじの摩耗や損傷を防ぎます。 また、チップ交換の際、スクリューに焼付防止剤を塗布することを推奨します。 これらのルールを守ることで、ねじの寿命を延ばすことが出来ます。
  • ソリッド工具や刃先交換式工具を交換するタイミングはどのように判断すれば良いですか?
    工具の寿命が尽きたとき、摩耗が限界に達したときが交換のタイミングです。 工具寿命や摩耗の限界は、その工具の設計や加工条件、管理上の要因によって異なります。 加工中、チップやヘッドを交換するタイミングを示す兆候がいくつかあります。 • 消費電力(主軸負荷)/加工振動/加工音の増加 • 加工精度の低下/工具補正の増加 • 表面粗さの低下 • バリの発生 • 外観検査において逃げ面摩耗/チッピング/亀裂などが見られる 具体的な工具寿命の設定方法については、弊社技術部にお問い合わせください。
  • What is the principal difference between a "triangular" and "trigon" indexable insert?
    To be exact, both triangular and trigon relate to the same shape of a polygon – a triangle. A triangular insert features a triangular shape. In a trigon insert, the side of a polygon comprises two-line segments that have the same length and form an obtuse angle.
    From a geometrical point of view, a convex isotoxal hexagon is an accurate definition for the trigon insert shape. Under certain assumptions, this shape may also be referred to as a truncated triangle. However, neither of these names are commonly used, instead, trigon is the most known term today.
    To conclude: the trigon shape of an indexable insert relates to the form of a convex isotoxal hexagon.
  • What is the main design feature of a TANGFIN indexable face mill for superb finish of a machined surface?
    A TANGFIN face mill is based on a step-cutter-concept: the inserts are positioned in gradual locations on the mill in both radial and axial directions. This design causes each insert to cut only a small portion of the material in both radial and axial directions. The high surface quality is attained thanks to a very rigid clamping of the inserts together with the long and straight insert minor cutting edges. A final surface texture is provided by the axially protruding insert that serves as a wiper insert.
    Hence, the combination of the step-cutter robust design and the long wiper cutting edge, which is produced by the axially protruding insert, results in impressive surface finish parameters.
  • Within its range of products, ISCAR has a few families of small-sized milling cutters carrying miniature indexable inserts. What is the main field of their application, and what advantages can these cutters provide?
    These families feature a diameter range that is traditionally connected with solid carbide endmills. However, in milling with shallow depths of cut, only a part of the cutting length is used, which makes applying a solid carbide endmill inefficient in many cases, especially in rough machining operations. In contrast, cutters with miniature indexable inserts are not only intended for such applications but ensure rational utilization of cemented carbide due to the indexing capability of an insert. Hence, the small-sized indexable milling cutters provide a reasonable, cost-effective alternative to solid carbide endmills, mostly in rough cuts.
  • ミーリング加工における中粗加工と中仕上げ加工の違いは何ですか?
    その違いは曖昧で、同義語と言えるかもしれません。
    平面加工する際に複数の工程が必要な場合、粗加工、中粗加工、中仕上げ加工、
    仕上げ加工、高精度仕上げ加工などの工程があります。
    これはミーリング加工だけでなく、旋盤での加工などにおいても同様です。
  • What is an integral collet?
    Generally, an integral collet is a tool with a tapered shank for direct mounting in ER collet chucks. When compared to a typical spring collet clamp, the integral collet provides better accuracy and higher rigidity.
  • Do ISCAR's integral collets have internal coolant channels?
    In general, yes, for example, ISCAR's integral collet families with MULTI-MASTER adaptation.
  • What is abreast milling?
    Abreast milling is the method of simultaneous milling of several parts that are positioned in a row parallel to the milling cutter axis.
  • What is the pitch of a milling tool?
    The pitch is the distance between the two nearest-neighboring teeth of a milling tool measured between the same points of the teeth's cutting edges. The pitch shows the tooth density of a tool, in accordance with the milling tools which differ from the tools with a coarse, fine, and extra fine pitch. Parallel to coarse-fine-extra fine pitch rating, alternative grading such as: coarse-regular-fine, normal-close-extra close and others, exists. In addition, extra-fine pitch tools are also referred to as high-density cutters.
  • What is the main application of indexable shell mills with a titanium body?
    Titanium-body indexable shell mills are intended mostly for long-reach machining applications.
    To improve results and to achieve an excellent surface finish, it is recommended to mount the milling cutter on tool holders with an anti-vibration mechanism, such ISCAR's WHISPER LINE adaptors.
  • Which factors should be considered when determining the feed speed for milling by use of interpolation?
    When determining the feed for milling by interpolation, it is important to consider that the feed speeds (feed rates) of the cutting edge and the mill axis are different. This is unlike straight-line milling. In milling by use of helical and circular interpolation, the programmed feed speed in most CNC machines refers specifically to the axis of the cutter. When milling inside surfaces by interpolation, the feed speed of the mill axis is slower than that of the cutting edge. Conversely, when milling outside surfaces by interpolation, the feed speed of the mill axis is faster than that of the cutting edge. It is necessary to consider the above difference in feed speeds when setting the cutting data.
  • What is a "no mismatch" 90°-indexable milling tool?
    In machining square shoulders, the height of the shoulder can exceed the maximum depth of cut that is determined by the cutting length of an indexable insert mounted on a given tool. In such cases, multiple passes are required for shoulder milling. "No mismatch" refers to the ability of a precise indexable milling tool to ensure a true 90° shoulder profile without a noticeable border, step, or burr between the passes. This feature is essential for accurate square shoulder milling.
  • What is string milling?
    String milling is the milling method where a mill sequentially machines several workpieces that are arranged closely in the feed direction, resembling a string.
  • What is a sprocket cutter?
    A sprocket cutter is a type of form milling cutter specifically designed for machining sprockets of roller chain wheels. It may also be referred to as a sprocket-wheel cutter or chain sprocket cutter.
  • What is a step milling cutter?
    A step milling cutter is a type of mill with teeth that are equally displaced relative to each other in either the axial or radial direction. If the teeth are used by use of indexable inserts, the cutter is referred to as an indexable step milling cutter.
  • What is a level-first milling strategy?
    In milling, a level-first strategy refers to a milling method where the material is removed level by level, from the top of the workpiece to the bottom. This strategy is common for various rough and finish milling operations.
    倣い加工
  • 倣い加工、曲面のミーリング加工、フォームミーリング加工の違いは何ですか?
    一般的に、これらの定義は同じことを意味し、3次元の加工に関連しています。 この種の機械加工は、シンプルに「倣い」と呼ばれることが多いです。
  • 多数の倣い加工工程を必要とする産業はどこですか?
    金型産業、次に航空宇宙産業です。しかし、程度は様々ですが、ほとんどの産業分野で倣い加工用工具が必要とされます。
  • どのタイプの工具が倣い加工で最も一般的ですか?
    3次元形状を「プレ(事前に)成型」するための粗加工では、作業者は様々な工具を使用し、時には一般的なリード角90°のカッターも使用します。また、 *高送り工具も高能率の粗加工をするのに非常に有効的な手段です。 ただし、倣い加工では、どの方向でも必要な形状を正しく生成出来るトロイダルやボール形状のミーリング工具の使用が一般的です。
  • イスカルの倣い加工用工具では、切屑を細かくするチップがレパートリーされていますか?
    はい。 セレーション切刃採用の丸駒タイプカッター、シュレッドミルがございます。
  • 倣い加工用工具の有効径とは何ですか?
    倣い加工では、曲線の工具形状に合わせて加工し、加工径は加工深さにより変化します。それは加工における切刃領域(工具の実径)を基準にしたものと異なります。有効径は、真の加工径、つまり切刃の接触領域の最大加工径です。 切削データの計算では、実際の切削速度は有効径に関連し、回転速度は工具の実径(D1)を参照するため、有効径を考慮することが非常に重要です。
  • イスカルの倣い加工用工具はどんな種類がありますか?
    イスカルの倣い加工用工具は下記種類の、*高送り、トロイダル、およびボールエンドミルをレパートリーしています。
    • チップ交換式工具
    • 超硬ソリッドエンドミル
    • ヘッド交換式エンドミル(*マルチマスタータイプ)

    * FAQの"高送り"、"マルチマスター"をご参照ください。
  • レストミリングとは何ですか?
    生産性の高いミーリング加工では、高い切屑排出量を実現する為に、高い耐久性と高剛性を備えた工具を提案しています。
    そういった工具を使用すると多くの場合、工具の形状と寸法が原因で一部の領域において加工することが出来ません。
    例:金型の隅等。 加工エリア内の材料の残りの部分(残り取代)は、レストミリングによって取り除かれます。
    これは、小径の工具によって残りの箇所を加工する技術プロセスです。
  • Does ISCAR recommend the use of “plungers” for profile milling?
    Yes, in cases of large overhang we recommend the use of cutters/plungers on the Z axis, as this will result in a more productive milling operation with less vibration in profiling/roughing. The depth of cut for plungers with overhang is higher than ap for conventional systems, obtaining a higher metal removal rate. ISCAR offers a variety of plungers and, to achieve important lengths, we recommend use of the ITS modular system.
  • What is ISCAR's "rule of 12" for ball nose cutters?
    "The rule of 12" is a rule of thumb that may be useful for quick estimation of the relation between a depth of cut and a width of cut (a stepover) when milling ISO P materials (soft and pre-hardened steel, ferritic and martensitic stainless steel) by ball nose cutters. In accordance with the rule, if a depth of cut is the half of a cutter diameter (D/2), a recommended width of cut (a stepover) should be no more than D/6; for the depth of cut D/3 the maximal width of cut should be D/4 etc.
    It is not difficult to see that 2×6=3×4=12.
  • フェースミルの場合、推奨切削幅は工具径との比率で示されることが多いです。 丸駒チップを使用する場合、工具径はどのように考えれば良いですか?
    正しい決め方は、丸駒カッターの有効径、つまり切削に関わる工具径の中で一番大きな径で切削幅を計算することです。 この直径は切込み深さの関数であり、またフェースミルの切削直径を使用して計算することもできます。 ISO 6462規格では、切削径は主切刃と加工面の交点で定義されています。 これは切削に関わる最小の工具径であり、切削径はミーリング加工において主要な寸法の一つです。 これはイスカルのカタログにも明記されています。
    ここでは、切削径を簡単に判断するためのルールをご紹介します。 フェースミルに偶数の丸駒が装着されている場合、切削径は対向する2つの駒の中心間の距離と考えれば良いです。 つまり、カッターの最大径から丸駒チップの直径を引いた値です。 チップの数が不均等な場合は、カッター中心から丸駒チップの中心までの距離を2倍にしたものが切削径となります。 カッターの最大径を基準にして切削幅を計算するのは、切込み深さが丸駒チップの半径に近い場合のみです。 それ以外の場合、この計算ではチップの激しい摩耗を引き起こす可能性があります。
  • What is a form milling cutter?
    A form milling cutter is a general name for milling cutters that are intended for generating curve-based (complex) surfaces.
  • What is ISCAR's product range for barrel-shaped (circle segment) milling cutters?
    ISCAR's barrel-shaped milling cutter products comprise solid carbide endmills,
    MULTI-MASTER exchangeable carbide heads, and single-insert indexable endmills. According to the cutting profile, the shape of these cutters can be divided into pure barrel, oval, tapered, lens, and combined.
    超硬ソリッドエンドミル
  • イスカルはすべての被削材グループに対応した超硬ソリッドエンドミルを取り扱っていますか?
    イスカルの超硬ソリッドエンドミルシリーズは、鋼、ステンレス鋼、鋳鉄など、様々な材料の加工を目的とした多様な種類の超硬ソリッドエンドミルで構成されています。この超硬ソリッドエンドミルシリーズは、ISO分類P、M、K、N、S、Hの下の多様な加工工程をカバーする豊富な種類を取り揃えております。
  • どんな種類の超硬ソリッドエンドミルがイスカルでは標準製品としてレパートリーされていますか?
    大半は90°エンドミルで、ボールタイプ、高送り、面取り、バリ取り用がございます。 また、特にトロコイド加工による高速加工用に特別設計されたエンドミルもあります。
  • トロコイド加工の利点は何ですか?
    通常、トロコイド加工は溝、ポケット加工に適用されます。 トロコイド加工では、工具が円弧に沿って移動し、薄く、工具径よりも広い幅で材料を「スライス」します。 材料の層が除去されると、スライスを繰り返し、削り(掘り)進みます。 この方法により、均一で安定した取り代と切屑厚みが保証されます。 そのため、工具には一定の負荷がかかり、均一な摩耗と工具寿命の予測が可能になります。 切屑厚みが薄いため、工具に対する熱の影響が大幅に減少し、また、刃数を増やすことが可能となります。 その結果、この方法は、消費電力を大幅に削減し、工具寿命を改善しながら、非常に高い切屑排出量を実現します。
  • 「トロコイド」とは何ですか?
    「トロコイド」または「トロコイド曲線」は、円や直線に沿って滑らないように転がした時の
    定点が描く曲線を指します。
  • チャターフリーの形状にはどんな工夫がされていますか?
    チャターフリーの主な特長は不等ピッチと不等リード角です。 このコンセプトにより、切削中の振動が大幅に削減または排除され、生産性と工具寿命が大幅に向上します。
  • 不等リードとは何ですか?
    「不等リード」という用語は、イスカルチャターフリー製品に見られる、超硬ソリッドエンドミルの
    ビビり抑制設計を施したフルートねじれ角度を指します。 一般的な超硬ソリッドエンドミルは
    ヘリカル刃を特長とし、フルートのねじれ角度が刃先の傾きを決定します。
    従来デザインの超硬ソリッドエンドミルでは、ねじれ角度はすべて同じですが、チャターフリー製品
    (ビビり抑制タイプの超硬ソリッドエンドミル)の構成では異なります。
    「不等リード」という用語は、一般に2つの設計上の特長を表しています。
    (1) フルートと不均等なねじれ角度(各フルートに沿って一定)の組み合わせ
    (2) ねじれ角度がフルートに沿って変化
    但し、「不等リード」という用語は、(2)のデザインに関してのみ正しいと言える為、
    (1)は、「異なるねじれ角」と表すのが自然です。
  • “フィニシュレッド”エンドミルが「1本で2役」と呼ばれるのはなぜですか?
    通常、“フィニシュレッド”エンドミルには、4つの溝、2列のセレーション切刃、2列のストレート切刃があります。 したがって、2種類の切刃形状を組み合わせております:ラフィング(粗)切刃(切屑の細分化作用のあるセレーション切刃)と仕上げ刃(ストレート切刃)。 これが、フィニシュレッドが「1本で2役」と呼ばれる理由です。 粗の切削条件での加工が可能となるだけでなく、中仕上げまたは仕上げの表面品質さえ得られます。 このような単一のツール(「1本」)が、ラフィングエンドミルと仕上げエンドミル(「2役」)の役割を担うことにより、切削時間と消費電力を大幅に削減し、生産性を向上させます。
  • 超硬ソリッドエンドミルの再研磨に関する情報はどこで手に入れられますか?
    イスカルの最新総合カタログをご参照下さい。
  • イスカルの超硬ソリッドエンドミルの長さについて教えて下さい。
    同じタイプの同径の超硬ソリッドエンドミルで、シリーズ内に全長が異なるレパートリーが存在していることがよくあります。 “ショート(短)”、“ミディアム(中)”、“ロング(長)”のシリーズがあり、場合によっては、"エクストラショート(極短)"や"エクストラロング(極長)"などの追加シリーズもございます。 一般に、長さが短いエンドミルは高強度・高剛性で、"エクストラロング(極長)"タイプのエンドミルは干渉等の理由による突出しの長い用途向けです。
  • スロットドリルとは何ですか?
    「スロットドリル」は、突きの加工(座ぐり・ドリル加工)が出来るエンドミルのことです。 スロットドリルには、少なくとも1枚の中心刃があります。 主な用途は、キー溝のミーリング加工です。 通常、スロットドリルは2枚刃仕様ですが、3枚刃または4枚刃仕様のスロットドリルもあります。
  • イスカルボールエンドミルには2枚刃または4枚刃仕様があります。
    適した刃数のボールエンドミルを選定する方法を教えて下さい。
    4枚刃(ソリッド)ボールエンドミルは、特に中仕上げおよび仕上げ加工向けの様々な工程向けに、
    汎用性のある工具としてご活用頂けます。反対に、大きなチップポケット(切屑排出されるフルート)を
    備えた2枚刃のエンドミルは、粗加工に適し、より良い切屑排出効果があります。
    また、2枚刃ボールエンドミルは刃数が少ない為、刃振れが小さく、良好な面に仕上げるには有効です。
    低切込みの加工では、テーブル送りを計算する際に考慮すべき有効切刃は2枚になります。
    この場合、多刃設計のメリットが無くなってしまう為、2枚刃ボールエンドミルがより好ましくなってきます。
  • イスカルにはミニチュア(小径)エンドミルはありますか?
    ミニチュアの定義によります。「ミニ」、「マイクロ」、「ミニチュア」などの間に明確な境界線は現在ありません。 細かく定義付けされていませんが、これらの用語には工具径の範囲が関連しているものと幅広く認知されています。イスカル超硬ソリッドエンドミルシリーズには、直径が0.1 mmのエンドミルがレパートリーされています。 たとえば、高硬度材のリブを加工するための標準的なボールエンドミルは、最小径0.1 mmから始まります。
  • イスカルはセラミックのソリッドエンドミルを製造していますか? それはどんな加工内容に最も効果的ですか?
    はい。イスカルはセラミックのソリッドエンドミルを取り扱っています。 主に、超耐熱合金、耐熱ステンレス鋼、鋳鉄、グラファイトの加工に適用されます。
  • レンズ型、楕円形の超硬ソリッドエンドミル・マルチマスターヘッドの加工用途は何ですか?
    航空機・医療・金型産業などにおいて、 5軸の工作機械を用いた仕上げや中仕上げの形状加工を目的としています。
  • Is it possible to regrind ISCAR's lens- and oval-shape solid carbide endmills?
    The lens- and oval-shape solid carbide endmills features a complicated cutting shape and therefore they are not intended for regrinding.
    マルチマスター
  • マルチマスターヘッドについて教えて下さい。
    マルチマスターヘッドは、テーパー部とヘッド後方部端面の2面拘束でシャンク結合位置を決定します。テーパー部が優れた同心度・面接触を実現し、ねじ部がヘッドを強固に固定します。シャンクへのヘッド装着は、手でねじ込み後、レンチで締め付けます。ヘッドには脱着レンチ用平取りを設けています。
  • 面接触のメリットは何ですか?
    まず一点は、面接触がシャンク-ヘッド結合工具の剛性を大幅に向上し、優れた耐衝撃荷重を実現する点です。これにより、安定切削を実現し、ビビりを低減、マシン動力を抑制します。二点目には、シャンクに対するヘッド突き出しの高い再現性が挙げられます。この結果、ヘッド交換後の追加調整が不要となり(セットアップタイム削減)、工具を機械から取外すことなくヘッド交換が可能です。
  • マルチマスターのヘッド交換方法を教えて下さい。
    マルチマスターは、機上で簡単迅速にヘッド交換が可能です。ヘッド締付は先ず手で行います。ヘッドとシャンクの接触面の間に少し隙間が残るぐらいまで締め付けて下さい。ここからの締付は、専用のキーレンチで行います。専用キーレンチで増締めて2面拘束となる様にヘッドとシャンクの端面を面接触させます。
  • マルチマスターねじは、なぜ特別な形状をしているのでしょうか?
    マルチマスターヘッドは超硬製です。超硬は非常に硬質で、耐熱性にも優れますが、高速度鋼(HSS)等に比べると耐衝撃強度が劣ります。したがって、超硬のねじ部品には、出来るだけ応力集中を低減するデザインが求められます。また、マルチマスターのねじ結合部は、殆どが4-15mmと比較的小サイズです。こうしたねじサイズで加工負荷に耐え得る強度を保つ為、ねじ山の高さを制限する必要があります。よって、標準ねじの使用は困難であり、型式″T□□″のイスカル特殊形状ねじを採用しています。
  • どのようなマルチマスターヘッドがありますか?
    スクエアヘッド、倣い加工用ボールノーズヘッド、トロイダルヘッド、面取り用(90°/45°/60°)ヘッド、R面取りヘッド、高送りヘッドやOリング溝、T溝加工等に対応するスロッティングヘッドも取り揃えています。この他、ねじ切り、センタードリル、スポットドリル、彫刻用ヘッドをレパートリー。また、これらヘッドには様々な刃数(フルート数)/ねじれ角/精度がレパートリー化され、様々な産業材料を効果的に加工できるヘッドがあります。
  • マルチマスターの"エコシリーズ"ヘッドについて教えて下さい。
    マルチマスターヘッドには2タイプがあります。1つは、イスカルの標準ソリッドエンドミルと同様ですが、全長と刃長が異なります。このタイプのマルチマスターヘッドの主な利点は、(実際のソリッドエンドミルの全標準シリーズと同様の)多種多様な選択が可能という点です。仕上と高硬度材料加工時には、刃数を増やすとより安定した加工となり、生産性が向上します。このタイプのヘッドは、段付きブランクを研削して製造されます。2つ目のヘッドタイプの"エコシリーズ"は、加圧・焼結時に少しだけ大きめに成形されており、最終研削により最終ヘッド形状及び精度が決まります。1つ目のヘッドタイプと比較し、高強度切刃で、刃当たり送りを上げる事が可能です。段付きブランクからの製造が困難なヘッドでも、優れたプレス技術により多様で複雑な形状ヘッドの生産が可能となりました。エコシリーズヘッドは2枚刃のみのレパートリーです。
  • マルチマスターのキーレンチはなぜ両口なのでしょうか?
    ヘッド形状のデザイン特性により、通常作業用レンチと同様に、キーレンチの片方は研削タイプヘッド用で、もう一方はエコノミーシリーズヘッド用です。
  • マルチマスターシリーズで穴あけ加工に対応するヘッドはありますか?
    はい、ございます。60°/80°/90°/100°/120°ヘッドは面取り加工だけでなく、スポットドリル、沈み加工にも対応します。また、センタードリルヘッドもレパートリーしています。
  • HSS製/両端使い/低価格センタードリル・カウンターシンクドリルと比べ、イスカルのマルチマスター超硬センタードリルヘッドは経済的ですか?
    HSS製のセンタードリル・カウンターシンクドリルに比べ、マルチマスターのセンタードリルヘッドは非常に長い工具寿命を実現します。また、より高い条件での加工に対応し、高い生産性を導き経済的です。
  • ヘッド精度を教えて下さい。
    通常マルチマスターヘッドの径公差は、e8 (多刃ヘッド)、h9 (エコシリーズヘッド)です。仕上倣い加工用の高精度マルチマスターヘッド径公差はh7で、アルミ加工用ヘッド公差はh6 です。面取り、スポットドリル、カウンターシンク用ヘッドの径公差はh10です。
  • マルチマスターヘッドの再現性を教えて下さい。
    質問2でお答えしたように、面接触の主な利点は高い再現性で、シャンクに面接触したヘッド突き出しの許容公差を小さく確保します。マルチマスターヘッドの突き出し公差は、±0.02mmです。(一部例外あり)
  • 焼入鋼用のマルチマスターヘッドはありますか?
    はい、ございます。高強度、優れた耐摩耗性、高精度の超微粒子超硬材質ヘッドがございます。
  • シャンクは加工用途別にどのタイプを使用すればよいでしょうか?
    ネック部はストレートもしくはテーパータイプを選択頂けます。マルチマスターの汎用Aタイプシャンク(ストレートネックシャンク)は、多様な加工に対応します。また、キー溝加工や高送り加工(HFM)用の強化タイプシャンクもレパートリーしています。強化タイプシャンクは、シャンクボディに平取りがあり、ウェルドンクランプに適します。Bタイプシャンクは、短いテーパーネック(テーパー角度5°)の強化タイプシャンクです。この高強度シャンクは、重切削加工においても高い耐久性を実現します。他にも、長い突き出しでの加工に推奨のロングテーパーネック(テーパー角度1°)付きDタイプシャンクもレパートリー。Dタイプシャンクは主に深いポケットやキャビティの加工、立壁の加工等が可能です。重負荷加工には対応しません。また、短い突き出しでの加工の場合、コレット一体型ホルダーをご利用頂けます。このホルダーは、スプリングコレットの代わりにマルチマスターヘッドをコレットチャックへ直接取り付けて使用します。ヘッドを直接取り付けるので、剛性と精度が向上し、機械主軸基準面に対する工具全体の突き出しを短くすることが可能です。マルチマスターシリーズには円筒ストレートのロングブランクスチールシャンクもレパートリーしています。このタイプのシャンクは、加工内容に応じて適当な長さに切断してご使用頂けます。ブランクホルダーには予めヘッド装着用Tねじ溝が切ってあり、お客様ご自身でシャンクの追加工を行って頂くことが可能です。ホルダー後部に中心穴を設けており、さらなる追加工(旋削/外径研削等)にも対応します。以上の他にもマルチマスターシリーズは、イスカル工具との様々な結合システム(例. フレックスフィット:組合せ式ロングシャンクエンドミルシステム)をご用意しており、突き出し寸法の調整が可能です。
  • シャンク材質について教えて下さい。また、適切なシャンク材質はどのように選べば良いでしょうか?
    シャンクは、スチール/超硬合金/タングステンの3種類があります。機能面ではスチールシャンクが最も汎用性があります。高剛性超硬シャンクは、主に仕上・中仕上加工/長い突き出し加工/内径溝加工に適します。不安定な加工時は、タングステンシャンクを使用すると、その防振特性により良好な加工結果が得られます。ただし、重切削加工には適しません。
  • マルチマスターは、内部クーラント供給に対応していますか?
    はい、内部クーラント穴付シャンクをレパートリーしております。
  • マルチマスターシャンクは、焼きバメホルダーに対応していますか?
    超硬/タングステンシャンクは、焼きバメに適していますが、スチールシャンクは対応していません。
  • マルチマスターヘッドをシャンクへ結合する際、潤滑油は必要ですか?
    いいえ。ねじ結合部分には潤滑油をご使用にならないで下さい。
  • Are the MULTI-MASTER connection design and thread compatible with other tool brands?
    No. ISCAR’s unique design is patented and other systems that appeared later are not compatible.
  • マルチマスターには、ブランクタイプのヘッドをレパートリーしていますか?
    はい。マルチマスターには、途中まで成型されたコーティング無しの超硬ブランクヘッドがございます。お客様側で刃先の成型を行って頂き、様々な特殊形状に設計して頂くことが可能です。ブランクヘッドは、マルチマスターのネジ部は完成された状態で、先端部は自由に成型が可能な円筒形状になっています。
  • マルチマスターヘッド用の締付トルク調整式レンチはありますか?
    はい、ございます。交換式レンチ、トルクスビット、締付トルク調整式ハンドルを 組合せて使用するマルチマスター用レンチは、 ヘッドを適正なトルク値で確実・正確に締付可能です。 レンチ/トルクスビット/ハンドルはオプションですので、別途ご注文下さい。
  • レンズ型、楕円形の超硬ソリッドエンドミル・マルチマスターヘッドの加工用途は何ですか?
    航空機・医療・金型産業などにおいて、 5軸の工作機械を用いた仕上げや中仕上げの形状加工を目的としています。
  • What is the maximum rotational velocity for a MULTI-MASTER milling tool?
    A MULTI-MASTER tool is an assembly comprising of a shank and an exchangeable milling head. The maximum rotational velocity values (in rpm) for each shank can be found in ISCAR’s catalogs and guides. To estimate the maximum rotational velocity for an assembly when a specific milling head is attached to a shank, the maximum rpm value (taken from the catalog) should be divided by the number of flutes of the milling head.
    Apart from keeping the maximum rotational velocity restriction, the entire tool assembly (milling head, shank, and adapter/tool holder) must be properly balanced.
  • Which of the MULTI-MASTER milling heads are considered long-flute?
    Usually, these are the heads where the length of a cutting edge is at least half as much as the head diameter.
  • There is a variety of Multi-Master heads MM HCD for chamfering, countersinking, and spot drilling that have different point angles. What is the reason for this variety?
    In the Multi-Master standard product line, heads MM HCD have a point angle of 60°, 80°, 90°, 100° and 120°. Such a variety relates mainly to the requirements of different standards for chamfers and countersinks for fasteners. For example, metric countersunk screws require a 90° countersink, but American National countersunk screws require 80° and aerospace rivets 100°. A typical chamfer features a 45° chamfer angle, although, 30° and 60° chamfers are also common. This multiformity of required generated profiles defines the functional capabilities of the heads and explains their variety.
  • What is the main field of application for the ISCAR MULTI-MASTER exchangeable flat bottom drilling head?
    The application range of these heads is not limited to making relatively short holes with a flat bottom (in-depth of up to 1.2 of the hole diameter). The MULTI-MASTER exchangeable flat bottom drilling head ensures efficient drilling on slanted and curved surfaces, directly on solid material without center- or pre-drilling, making it possible to produce half holes, counterboring and spot facing.
  • Is it necessary to reduce the feed rate when drilling slanted surfaces with the MULTI-MASTER exchangeable flat bottom drilling head?
    Yes. When drilling slanted surfaces, the feed rate should be adjusted according to the angle of a surface inclination as recommended in the corresponding ISCAR guides. It can be roughly estimated that the feed reduction is 30-50% of a common value, depending on the angle of inclination.
  • Does ISCAR produce MULTI-MASTER tools for direct mounting onto a machine spindle?
    Yes, ISCAR produces MULTI-MASTER tools with tapered shanks for mounting in spindles with various adaptations. For example: 7:24 taper (DIN 69871), HSK taper (DIN 69893), polygonal taper (ISO 26623-1) etc.
    高送り加工
  • イスカルの高送り加工用ミーリング工具にはどのようなタイプがありますか?
    高送り加工用ミーリング工具には、スローアウェイ式、マルチマスタータイプ、超硬ソリッドエンドミルをレパートリーしています。
  • 高送り加工用カッターに適したミーリング加工は何ですか?
    高送り用カッターは、平面、ポケット、キャビティの粗加工等の様々な加工で優れた性能を発揮します。
  • イスカルの製品紹介等で見かける"3つのF"、"FFF"はどういう意味ですか?
    "FFF"とは、fast feed face milling / fast feed facingを表します。 平面粗加工では、高送りカッターが最も効果的に使用されています。面削りが一般的なので、"FFF"は高送り面加工を表します。 "FFF"は、航空機のミーリング加工工程のフェイシング加工を意味する場合もあります。
  •  高送りミーリングカッターは、鋼/鋳鉄の加工において高金属除去を可能としますが、チタンや耐熱合金等の難削材加工においても使用されますか?
    はい。高送りミーリングカッターは、難削材加工にも対応します。 難削材加工用のチップ形状は、鋼/鋳鉄用のものとは異なります。また、刃当たり送りは鋼/鋳鉄加工時よりも低くなりますが、通常の加工に比べると高い送りでの加工が可能です。.
  • MFミーリング工具とは何ですか?
    MFは、"moderate feed"を表し、高送りミーリング工具と比べると緩やかな送りでの加工となります。
    但し、標準のミーリング工具と比べると高い送りでの加工が可能です。
    高馬力マシンでの低送り加工や重量ワークの加工などにおいて高い生産性を実現します。
  • LOGIQ工具シリーズでは、通常、超硬ソリッドエンドミルがカバーする径範囲のチップ交換式・高送りミーリングエンドミルが発表されています。これらのエンドミルは超硬ソリッドエンドミルの構造性能に劣らないですか?
    "はい。最新の高送り用小径エンドミルは、ソリッドエンドミル同様の多刃仕様を実現しています。 ナン3フィードを例として見てみましょう。 カッター径8-10mmのエンドミルにチップが2枚又は3枚取付きます。チップは3コーナー使いで経済的です。また、交換式の超硬チップを使用する為、すべてが超硬合金のソリッドエンドミルよりも、工具コストがかかりません。超小型チップはレンチの磁気を利用し簡単に取付可能です。 経済的メリットかつ使い易さにおいて、超硬ソリッドエンドミルと競争可能です。"
  • Are fast feed cutters recommended for milling operations in turning or multi-task machines?
    Yes. In general, these are small to medium diameter cutters and the turning operation is fast. The use of fast feed cutters results in improving the milling operation, reducing the machining time and minimizing damages to the machine head. MULTI-MASTER is an excellent option for turn-milling machines.
  • 高送りミーリングカッターのプログラミング時のradiusとは何ですか?
    CNCプログラムにおいて、高送りカッターはコーナーRを持つ
    90°リード角カッターで設定されることが多いです。
    この場合のradiusとは、「プログラミング時のコーナーR」すなわち疑似Rを意味し、
    カスプハイト(スキャラップハイト)や、その設定によって生成される、
    理論上の表面のプロファイルとのずれを定義するために重要なデータです。
  • ISCAR has a wide range of high feed (fast feed) milling cutters. How can I select an optimal milling cutter for my application?
    Basic information about ISCAR's high feed (fast feed) milling cutters, and recommendations for their selection, can be found in the Fast Feed Milling Quick Tool Selector Guide; available in both electronic (ISCAR website) and printed versions. If the question refers to a specific application with known details, an optimal solution can be found in the ITA (Iscar Tool Advisor) online software application.
    高速加工
  • 高速加工とは何ですか?
    高速加工とは「高回転、高送りでの高能率加工の方法」を示すことが多いです。 高速加工とは次のことを指します。
    • 高い切削速度での加工
    • 高回転での加工
    • 高送り加工
    これらの3つの速度は相互に関連しています。 回転を増加させると、自動的に送り速度も増加します。同様に、切削速度を上げると、それに応じて回転も上がります。 切削速度は回転工具の径に比例して変化するため、異なる径の工具では、切削速度が同じになるように、回転数を変更する必要があります。 切削速度は、ワーク材料と工具材質によっても変化します。 工具材質によっては、同じワークの加工でも推奨切削速度はまったく異なる場合があります。 これの良い例は、超硬とセラミックによるニッケル基高温合金の加工です。 同時に、アルミ加工では、通常よりはるかに高い切削速度での加工が可能です。
    「高速機械加工」という用語は、通常、高速ミーリング加工に関連しています。これは、低切込みと高い切削速度の組み合わせを特徴とするミーリング加工方法です。
  • 高速加工において切削速度は非常に速いですか?
    常にではないです。 一例を見てみましょう。 径4 mm(R2.0)のボールエンドミルを使用して、切削深さが0.1 mmである材料を機械加工すると仮定します。 この場合の有効径は1.25 mmになります。 60 m / minの切削速度が必要な場合、カッターは15,280 rpmで回転します。 切削速度が100 m / minの場合、エンドミルの回転は最大25,465 rpmに増加します! 高速加工時は、常に切削速度が高くなるということを意味しているというわけではありません。
  • 高速加工を目的とした工作機械に高速メインドライブが必要という考えは正しいですか?
    はい、しかしそれだけではありません。 回転速度と送り速度は相互に関連しているため、工作機械は高速送りドライブも備えている必要があります。 さらに、工作機械は、高速加工に適した適切な高速制御システム、高剛性、および他の多くの設計機能を備えている必要があります。
  • 高硬度材の加工に高速加工を適用できますか?
    はい。 難削材である高硬度材の加工では、高い熱とビビりが発生します。 これは、工具寿命の低下、精度の低下、安定性の低下などの原因となり、加工が予測不能になります。 低切込みの高速加工は、切削抵抗と熱を大幅に低下させるため、これらの問題を解決できます。
  • 粗加工で高速加工が近年一般的になっているのはなぜですか?
    特に半製品ワークの製造における技術の進歩は、高速機械加工に特に重点を置いています。 精密鋳造、射出成形、3D印刷などの方法により、ワークの生産が部品の最終形状に非常に近くなりました。 その結果、従来の粗削りによる大量の金属除去の必要がなくなりました。 低切込み、高速機械加工の理にかなった加工方法になっています。
  • トロコイド加工は高速加工とどのように関係していますか?
    トロコイド加工では、高速回転した工具が円弧に沿って移動し、薄くて広い加工域を「スライス」します。 この加工方法は、低切込み幅(径方向の切込み幅)の切削と、高速回転を特長としており、高速機械加工の技術の1つと見なすことができます。
  • イスカルは、各ミーリング工具の許容される最大回転数の情報を提供していますか?
    はい。 この情報は、カタログやその他の技術文書に記載されています。 多くの場合、チップ交換式ミーリング工具の許容される最大回転速度は、カッター本体に直接マーキングされています。
  • Should a high-speed machining (HSM) tool and toolholder assembly be balanced?
    The answer is yes. Typically, a tool is mounted on a toolholder and the toolholder is fitted into the spindle of a high-speed machine.
    In high-speed milling, the dynamic characteristics of a tool cannot be separated from a toolholder and particular focus must be given to the assembly of the tool and toolholder.
  • What is peel milling?
    Generally, peel milling relates to a milling method based on the combination of a large depth of cut with a small radial engagement of a milling cutter. Trochoidal milling can be considered a particular part of the peel milling process, and both peel milling and trochoidal milling are often used alike.
    溝加工
  • 溝加工用ミーリング工具について教えて下さい。
    一般的に多様なミーリング工具 - サイドカッター、エンドミル、ヘリカルカッター(ロングエッジカッター)、フェースミル等 - が溝加工に対応します。尚、カッター上/下面の外周に刃を装着したサイドカッターは主に溝加工用で、それ以外のカッターは様々なミーリング加工に対応します。イスカルの溝加工用工具シリーズには、サイドカッターを多数レパートリーしています。
  • 溝加工用ミーリング工具のチップクランプ方法について教えて下さい。
    スクリュークランプタイプと専用レンチ使用・スクリューを使用しないタイプの2種類があります。
  • スロッティング工具とは、溝加工専用ですか?
    いいえ。溝加工だけでなく、T溝加工、平面加工や座ぐり加工等にも対応可能です。
  • スロッターはなぜ、"side and face milling cutters"と呼ばれるのですか?
    スロッターは、チップが交互(千鳥)に取付く設計をしており、
    底面と2つの側壁の、3面を同時に加工することがで出来るためです。
  • 溝加工用カッターの主な機械取付タイプについて教えて下さい。
    溝加工用カッターは取付方法によって、アーバータイプ/シャンクタイプ/モジュラータイプに分かれます。
  • イスカルのスロットミーリングカッターについて教えて下さい。
    イスカルでは、様々な分野で活躍する溝加工用ミーリング工具を開発しています。
    ・ スローアウェイ式
    ・ ヘッド交換式<マルチマスタータイプ>
    ・ 超硬ヘッド交換式
  • “narrow slot” とはどの様な溝を定義していますか?
    “narrow slot” とは幅が狭く、深い溝を意味します。 経験則として、溝幅が5mm以下、深さが幅の2.5倍以上の溝を “narrow slot” と見なします。
  • What type of milling does ISCAR recommend for these types of cutters?
    Down milling is normally recommended, where chip thickness is formed from thick to thin.
  • スロッターとスリッターの違いは何ですか?
    本来、スロッターは溝加工用、スリッターは切断加工用として設計されていました。 それぞれのカッターに要求される精度は異なり、スリッターの方が精度は下でしたが、 今日では技術が進歩し、精度の差はほぼ無くなりました。
  • 溝加工において「軸方向切込み」「径方向切込み」という言葉が使われるのはなぜですか?
    ミーリング加工において、切込み深さはカッターの軸に沿って軸方向に測定され、
    切削幅は軸に対して垂直な径方向に測定されます。
    よって、切込み深さは「軸方向切込み」、切削幅は「径方向切込み」とも呼ばれます。
    一般的に使用される言葉ではありますが、
    ディスクタイプのスロッターに用いる場合は、混乱を招くことがあります。
    ここでの軸方向の切込みとは、カッター幅に等しく、加工された溝幅を意味します。
    径方向の切込みは、溝の深さを意味します。
    誤解を防ぐため、これらの用語を使用する際には注意が必要です。
  • Can an ISCAR SD-SP solid carbide slot milling head be mounted on a MULTI-MASTER shank?
    No, interchangeable SD-SP slot milling heads are not suitable for direct mounting on MULTI-MASTER shanks. However, mounting is possible when using an SD CAB one-end T-threaded and one-end splined adapter.
    ヘリカルカッター
  • ヘリカルカッターについて教えて下さい。
    ヘリカルカッターは、スローアウェイ式チップを刃列に沿って複数枚配置して使用します。切刃長さ分の加工深さにのみ対応する通常カッターと比較し、ヘリカルカッターは、チップの段配置により深切込みの加工に対応します。
  • ヘリカルカッターは、他に何と呼ばれますか?
    ロングエッジカッターや、ポーキュパインカッター("ポーキー")とも呼ばれます。
  • ヘリカルカッターの対応する主な加工内容について教えて下さい。
    ヘリカルカッターは、高能率ミーリング粗加工向けにデザインされています。深肩削り、深ポケット/キャビティ、拡溝加工等に対応可能です。
  • ヘリカルカッターは、中仕上げ加工に使用可能ですか?
    はい。例えば、ヘリタングFIN LNKカッター(高剛性チップ縦置き、外周研削チップ採用)は、
    中仕上加工用にデザインされています。
  • ヘリカルカッター用チップに、ニック付きチップが多いのはなぜですか?
    ヘリカルカッターは、重負荷加工において用いられます。ニック付きチップを使用する事により、
    以下の様にヘリカルカッターの性能が大幅に向上します。
    ・ ニックで切屑を細かく分断し、良好な切屑排出を実現
    ・ 切屑分断機能によりビビりを抑制
    ・ 低切削抵抗・低所要動力、加工中の切削熱の抑制
    ・ 切屑のかみ込みを減らし、深キャビティの粗加工において工具寿命を飛躍的に向上
  • イスカルのヘリカルカッターシリーズにはどのようなタイプがありますか?
    多様なタイプを取り揃えています。
    ・ シェルミル 円筒シャンクタイプ(フラット部付きの"ウェルドン"タイプもレパートリー)
    ・ アーバー一体型(BT, HSK)
    ・ フレックスフィット(組合せ式ロングシャンクエンドミルシステム)
    ・ CAMFIX(高剛性クランプメカニズム、ポリゴンテーパーシャンク)
  • ヘリカルカッターは、内部給油に対応していますか?
    ほとんどのイスカルのヘリカルカッターは内部給油に対応しています。
    詳細は、弊社総合カタログをご参照下さい。
  • チタン加工に適したヘリカルカッターはありますか?
    はい、ございます。チタン加工は取り代が多い場合が多く、歩留まりが低くなりがちです。イスカルの高性能ヘリカルカッターは、チタンの多大な取り代除去でサイクルタイムを大幅に削減し、高能率加工を実現します。
  • Why are some extended flute cutters defined as ‘fully effective’?
    The design of the cutters known as ‘fully effective’ features the inserts interlinked and overlapping, resulting in a continuous flute. Many other cutters are “half effective”, where the inserts are placed alternately and 2 flutes are necessary to cover the area that the fully effective cutters can cover with only one flute.
    ギア・スプライン加工
  • イスカルにはギア・スプライン加工に適した工具はありますか?
    直線歯の平歯車やスプライン加工に対応する3タイプのカッターをレパートリーしています。
    ・ チップ交換式
    ・ ヘッド交換式 <Tスロットタイプ>
    ・ ヘッド交換式 <マルチマスタータイプ>
  • イスカル工具ではどのような歯切り加工用工具を取り扱っていますか?
    総形ミーリング工具、パワースカイビング加工用の工具がございます。
  • “総型加工”とは何ですか?
    総型加工とは歯切り加工の一つで、歯溝と同じ形状をしたミーリング工具で、歯を一枚ずつ削り出します。
    一枚を加工し終えたら次の歯を加工する為に、ワークを1歯分インデックスさせます。
  • 総形加工以外の歯切り加工について教えて下さい。
    主な加工方法は、ホブ盤での歯切り加工[歯車仕様に応じてホブ軸とワーク軸に一定の同期した回転運動を与える
    (ウォームとウォームホイールと同様の)歯切り加工]、ギアシェーパー加工[カッターが往復運動する歯切り加工
    (ミーリング加工同様)]、パワースカイビング[ホブ切り加工とギアシェーパー加工を組み合わせた歯切り加工]です。
    この他にもブローチ加工、歯車研削盤加工等の加工法があります。
  • ギア製造工程での歯切りミーリング加工は最終工程ですか?
    一般的には、最終工程ではありません。歯切りミーリング加工の後、ギア同士の良好なかみ合いを実現する為、
    バリの除去、歯の丸み付けや面取工程が必要です。歯の丸み付けや面取工程は、歯車の短寿命化の原因となる
    様々なマイクロクラックを防ぎます。
    高精度加工・優れた仕上面実現の為、ギアシェービング、ギア研削、ギアホーニング加工等の追加工が
    歯切りミーリング加工後に行われます。
  • 汎用切削工具メーカーであるイスカルが歯切りミーリング工具を取り扱っているのはなぜですか?
    歯切りミーリング加工は通常、特殊/小ロット生産で行われます。
    また、大ロット生産では、生産性の高い、専用のホブ盤での加工が一般的です。
    対して、先進の多機能工作機械は加工可能範囲を大きく広げており、ワンセットアップ製造を可能にし、
    より高精度・高生産性を実現しています。
    これらの最新機械に適した高性能歯切りミーリング工具を切削工具メーカーであるイスカルが
    ご提供しています。
  • ギアのモジュールとは何ですか?
    モジュールとは、歯の大きさを表す一般的な単位の一つです(測定単位:mm)。
    モジュール(m)は、次の様に求められます。
    モジュール(m) = ピッチ径(d) / 刃数(z)
  • インチ(インペリアル)タイプの歯の大きさを表す際も、モジュールが使用されますか?
    インチ(インペリアル)タイプでは、ダイヤメトラルピッチが用いられます。
    これは、基準円直径1インチ(25.4mm)当たりの歯数で表します。
    ダイヤメトラルピッチ(P)は次の様に求められます。
    ダイヤメトラルピッチ(P) = 刃数(N) / ピッチ径(D) (測定単位:インチ)
  • ギアとスプラインの違いは何ですか?
    歯車列の歯車は2軸間(2軸は必ずしも平行ではない)の回転運動を伝達します。
    多くの場合、トルク変換及び回転速度変換が組み合わさって回転運動が伝達されます。
    歯車は回転運動を直線運動へ変換する為にも用いられます。
    スプライン結合は、2つの部品の駆動式結合機構で、トルクを一方から他方へ伝達します。
    トルクは変換されません。
  • スプラインとセレーションの違いは何ですか?
    セレーションはスプラインの一種です。
    セレーションの歯と歯の間がV型であるのが特長です。
    主に小サイズ結合に用いられます。
    溝入加工
  • 重切削溝入加工に最適な工具を教えて下さい。
    溝入加工のみにはW:10-20mmのダブIQグリップチップ、溝入・横引加工にはW:6-14mmのスモウグリップチップを推奨致します。製品詳細は、弊社総合カタログをご参照下さい。
  • 延性材料/軟削材加工に最適なチップブレーカーは何ですか?
    "N"ブレーカーをご利用下さい。外径加工用W:3-8mmのGIMNチップ、内径加工用W:2-5mmのGEMI/GINIチップをレパートリーしています。
  • ISO M種、ISO P種の加工に推奨されるチップ材質は何ですか?
    汎用材質のIC808/IC908を推奨します。耐摩耗性を重視し、より高硬度な材質をお求めの場合はIC807、耐衝撃性(断続加工時)を重視し、より高靱性の材質をお求めの場合はIC830をご利用下さい。
  • ISO S種(耐熱合金)の加工に最適なチップ材質を教えて下さい。
    耐熱合金加工用材質のIC806が第一推奨です。より高硬度のISO S種(HRC>35)材質を加工される場合はIC804をご利用下さい。
  • スイス型自動盤ではどの溝入工具を使用すれば良いですか?
    独創的なサイドロックシステムを採用したスイスカットや、カットグリップ(GEHSR/GHSR)を推奨致します。従来のトップクランプ式工具と異なり、 スイス型自動盤での容易なチップ交換を実現する、ホルダー両サイドからの前面/背面クランプが可能です。
  • 鋳鉄の溝入、溝入・旋削加工に最適なチップ材質/形状は何ですか?
    Kランド付きタイプのカットグリップチップ(TGMA/GIA)を推奨致します。チップ材質はIC5010またはIC428をご利用下さい。
  • アルミニウムの溝入、溝入・旋削加工に最適なチップ材質/形状は何ですか?
    GIPA/GIDA/FSPAチップを推奨致します。GIPA/GIDA/FSPAチップは、シャープなポジ切刃、すくい面上面にポリッシュ加工を施しています。材質は超硬のIC20、PCDのID5をレパートリーしています。W:6-8mmのFSPAフルRチップは、超高剛性クランプでアルミホイールの加工に最適です。
  • 小内径溝入加工にはどのような工具を使用すれば良いですか?
    下穴径Φ2-10mmにはピコカット(小径ソリッドバー)/ピコエース(ピコカット専用ホルダー)、下穴径Φ8-20mmにはGIQRカムグルーブチップ/MGCHカムグルーブボーリングバー、下穴径Φ12-25mmにはGEMI/GEPIカットグリップチップ/GEHIRカットグリップホルダーを推奨致します。製品詳細は、弊社総合カタログをご参照下さい。
  • 加工中のビビりを低減するにはどうすれば良いですか?
    出来るだけ短い突き出しで加工を行って下さい。また、主軸回転速度(RPM)を一定に保って下さい。必要ならば、RPMを落として下さい。切削抵抗低減の為、小さい幅のチップをご利用下さい。W:6-8mmチップをご使用の際は、防振機構付きのウィスパーラインブレードをご利用頂けます。詳細は、弊社営業へお問い合わせ下さい。
  • 内部給油式のジェットカット工具は、どういった加工に使用すれば良いですか?
    ジェットカット工具シリーズは、幅広い加工用途/クーラント圧(1-34MPa)に対応します。切刃へ直接且つ的確にクーラントを供給し、優れた切屑処理を実現、工具寿命を延長します。
  • Does ISCAR provide the PENTA star-type blank inserts for final shaping?
    Yes. ISCAR's grooving line also consists of blank inserts to ensure customization for producing tailor-made profiles.
    突切加工
  • イスカル突切工具の選定目安を教えて下さい。
    以下、選定の目安として下さい。
    ・ 突切径Φ38mm迄:2コーナー使いのドゥーグリップ
    ・ 突切径Φ38mm以上:1コーナー使いのタンググリップ
    ・ 突切径Φ40mm迄:経済的5コーナー使いのペンタIQグリップ
  • 鋼(ISO P種)の突切加工に最適なチップ材質は何ですか?
    また、ステンレス鋼(ISO M種)の突切加⼯に最適なチップ材質は何ですか?
    鋼(ISO P種)の突切加工には、IC808 / IC908を推奨します。
    また、ステンレス鋼(ISO M種)の突切加⼯にはIC830 / IC5400を推奨します。
  • 鋼(ISO P種)の突切加工に最適なチップブレーカーを教えて下さい。
    また、ステンレス鋼(ISO M種)の突切加⼯に最適なチップブレーカーを教えて下さい。
    鋼(ISO P種)の突切加工には、Cブレーカーを推奨します。(例: DGN 3102C)
    また、ステンレス鋼(ISO M種)の突切加⼯には、Jブレーカーを推奨します。(例: DGN 3102J)
  • 小物部品の突切加工に最適な工具は何ですか?
    第⼀推奨: ドゥーグリップ
    (例) DGN 3102J / DGN 3000P (2コーナー使い、ハイポジ切刃チップ)、
          DGTR 12B-1.4D24SH (ショートヘッドタイプホルダー)
    第⼆推奨: ペンタカット
    (例) PENTA 24N200J020 (経済的5コーナー使いチップ) IC1008 (チップ材質)、
          PCHR 12-24 (ホルダー)
  • 重切削突切加工に適した工具は何ですか?
    高剛性1コーナー使いの、タンググリップチップを推奨します。チップ幅は突切径により選定下さい。5-12.7mmのチップ幅を重切削加工に推奨します。チップ材質IC830が最適です。ブレーカー形状は、"C"タイプを推奨します。
  • 突切時のバリを減少させるにはどうすれば良いですか?
    ・ 右/左勝⼿付きチップをご利⽤下さい - 切刃に傾きがあります (リード⾓)
    ・ ポジティブすくい⾓チップをご利⽤下さい – 例) DGR -3102J-6D (6D = リード⾓6°)
    ・ 切り落とし時に送りを50%落として下さい
  • チップ寿命を延ばす為にはどうすれば良いですか?
    不良現象を分析し、適切なチップ材質を選定下さい。
    ・摩耗︓ IC808 / IC807 のような⾼硬度材質を推奨
    ・⽋損︓ IC830 のような⾼靱性材質を推奨
  • 断続突切加工に適したチップは何ですか?
    ネガティブすくい角 "C"ブレーカーとIC830材質のチップをご使用下さい。
  • 長い切屑が発生した場合、切屑処理を改善するにはどうすれば良いですか?
    適切なチップブレーカー及び切削条件を選定することで、切屑処理を改善できます。
    ・ ブレーカー形状をチェックして下さい (C←→W←→Y←→J←→UA←→UT)
    ・ 送りを上げて下さい
    詳細は、イスカルのユーザーガイドをご参照下さい。
  • 突切平坦度を改善する方法を教えて下さい。
    ニュートラルチップを使用し、突き出しを可能な限り最小にして下さい。切削条件を調整して下さい。
  • Can a JETCROWN tool block carry different square adapters?
    Yes. A JETCROWN tool block is intended for mounting square adapters of different dimensions. An adapter is clamped on the block by use of a crown which is a specially designed part of the JETCROWN tool assembly that ensures pinpointed high-pressure coolant supply. Important to note that for each insert width a separate crown is required. Refer to ISCAR's catalogues and technical guides for more data.
  • Why has ISCAR introduced new tool blocks with a reinforced rib on the opposite side of the block in addition to the existing line of tool blocks in the LOGIQ-F-GRIP line?
    There are cases where the reinforced rib interferes and prevents clamping the ISCAR LOGIQ-F-GRIP block on typical turret positions. Such a problem can be solved by using the blocks which have the rib on the opposite side. In these cases, ISCAR has added blocks with another rib location to the LOGIQ-F-GRIP product line.
    穴あけ加工
  • 推奨クーラント油量を教えて下さい。
    加⼯径によります。例えば、スモウカムΦ6の必要最少切削油量は、5L/minです。
    スモウカムΦ20の必要最少切削油量は、18L/minです。
    詳細は、弊社営業へお問い合わせ下さい。
  • 推奨クーラント圧はどれくらいですか?
    ヘッド径及び工具長によります。例えば、スモウカムΦ6、8xDの必要最少クーラント圧は、1.2MPaです。
    スモウカムΦ25、12xDの必要最少クーラント圧は、0.45MPaです。
    詳細は、弊社営業へお問い合わせ下さい。
  • スモウカムシリーズの真直度を教えて下さい。
    安定したセットアップの下、穴あけ深さ100mmの位置精度ずれは0.03mm-0.05mmで変動します。
    重要:この加工結果は、使用機械/治具/ツーリング等の要因によって異なります。
  • 深穴加工の適正な加工サイクルを教えて下さい。
    加工ミスを避ける為、深穴加工工程で使用するドリルと同じヘッドで下穴をあけることを推奨致します。詳細は、弊社カタログのユーザーガイドをご参照下さい。
  • スモウカムシリーズは、ボーリング加工に対応していますか?
    いいえ。スモウカムシリーズは、ボーリング加工用には設計されていません。ボーリングで使用すると、工具破損等の不具合が生じる可能性があります。
  • チタンの加工にはどのドリルヘッドを使用すれば良いですか?
    ICG(スモウカム、チップスプリッタータイプヘッド)、ICP(スモウカム、鋼用ヘッド)をご利用下さい。
  • スモウカムヘッドの再研は可能ですか?
    ICP/ICK/ICM/ICNは最大3回の再研が可能です。詳細は、弊社営業へお問い合わせ下さい。
  • スモウカムの最大許容刃振れはどのくらいですか?
    最良の加工性能・工具寿命を実現する為、径方向・軸方向の振れは0.02mmを超えないようにセットして下さい。
  • スモウカムは断続加工で使用可能ですか?
    スモウカムは、断続加工には対応しません。工具クランプ力が失われ、ヘッドが外れます。
  • 高硬度材の加工に最適な穴あけ工具は何ですか?
    イスカル超硬ソリッドドリルSCD-AH(IC903材質)を推奨します。
  • どのタイプのツーリングを使用すれば良いですか?
    ツーリングは工具シャンクに最も適合するタイプを推奨します。例えば、丸シャンクには最も高精度なHYDROタイプが最適です。ツーリングの詳細については、弊社総合カタログをご参照下さい。
  • 貫通穴加工の場合、スモウカムは出口穴から何mm出せば良いですか?
    2-3mm以上、1D以下を推奨します。
  • アルミの穴あけ加工に最適な工具は何ですか?
    加工用途により異なりますが、スモウカムシリーズのICNヘッドは、非鉄金属の穴あけ加工において優れた性能を発揮します。
  • スモウカムヘッドの摩耗状況を判断する基準を教えて下さい。
    一番の方法は、顕微鏡で測定頂くことです。その他の摩耗判断基準については、弊社総合カタログに図示しています。ユーザーガイドページをご参照下さい。
  • 「浅穴」と「深穴」の違いは何ですか?
    一般的には、「浅穴」と「深穴」に厳密な定義はありません。 加工深さが10~12×D以上の場合は深穴、加工深さ5xDまでの場合は浅穴であると広く認識されています。イスカル製品の場合は、加工深さ8xD以上で深穴、8xD未満が浅穴と見なされています。
  • ドリルの刃長(有効加工長)はどのように定められていますか?
    ドリルはそれぞれ刃長(有効加工長)が異なります。 一般的に、工具メーカーは刃長や工具径の比率に応じて、刃長(ショート、レギュラー等)を標準化しています。 イスカル製品の場合は、浅穴加工用ドリルは通常、次のように分類されます。ショート(3xD迄)、ロング(4xD/5xD)、エキストラロング(8xD/12xD)
  • センタードリルがカウンターシンクやスポットドリルと呼ばれるのはなぜですか?
    ワークに円錐の穴を加工するにはセンタードリルが必要です。 この円錐の穴は、工作機械の中心でワークを支えるために開けられます。 円錐の穴を形成する方法の1つにカウンターシンク加工があります。 センタードリルは、穴あけ加工とカウンターシンク加工を同時に行うことが可能です。センタードリルは「一体型カウンターシンク」と呼ばれることもあります。また、 スポットドリルと呼ばれることも有りますが、 この呼称は厳密には正しくありません。 スポットドリルは穴あけ加工のみですが、センタードリルは穴あけ加工とカウンターシンク加工の2つの加工を同時に行います。したがって、スポットドリルとセンタードリルは同じではありません。
  • マルチマスターのセンタードリルヘッドは、高速度鋼(ハイス)のセンタードリルと代替可能ですか?
    高速度鋼(ハイス)材質のセンタードリルは市場で最も一般的なセンタードリルです。使い易さ、入手のし易さ、低価格が特長です。 マルチマスターのセンタードリルヘッドは、特に難削材の加工時に、高速切削・高送り加工に対応、生産性向上・工具寿命延長、加工コスト削減を実現します。
  • 小径ドリルにスリットが入っているタイプ(切屑細分化)はありますか?
    はい、ございます。例えば、スモウカムには、切屑細分化に効果があるスリット入りのヘッド、 ICGがレパートリーされています。 切屑を細分化することにより、良好な切屑排出と切削速度の向上を実現します。 同じ切削条件下においては、ストレートタイプの切刃の方が良好な被削面を得ることができます。 したがって、スリットの入っているタイプは主に粗加工に適しています。
  • ヘッド交換式ドリル、スモウカムIQヘッドの凹状でパゴダ形状(逆Rタイプ)の刃先の利点は何ですか?
    この切刃形状によりセルフセンタリング機能が大幅に向上し、下穴なしで深さ12xDまでの穴を無垢の材料にあけることができます。 更にHCP形状により、入り際の切削抵抗を低下させ、穴精度が向上します。特に、深穴加工に効果的です。
  • What are the advantages of chamfering rings for drills?
    A chamfering ring is intended for mounting in the body of a standard drill in the desired position according to the drill tip. The ring mounting configures a combined holemaking tool that can perform drilling and chamfering in one operation.
  • What does the abbreviation "BTA" indicate in deep drilling?
    In drilling, BTA stands for "Boring and Trepan Association". It typically relates to the unique design of deep drilling tools, which can be represented by both deep drills and deep drilling heads. These are also commonly referred to as "Single Tube System (abbreviated by STS) deep drilling tools."
  • Is it possible to regrind LOGIQ3CHAM 3 flute exchangeable drill heads directly at the customers' premises?
    Regrinding new geometries of these 3 flute drill heads is complicated and cannot usually be done locally.
  • What are the ISCAR products for deep drilling?
    ISCAR's line of deep drilling tools comprises gundrills and drills for ejector and single tube (STS) systems.
  • ヘッド交換式ドリル スモウカムはフレックスフィットタイプをレパートリーしていますか?
    はい。スモウカムには、フレックスフィットに取付可能なモジュラー式のタイプがございます。 中間アダプターやシャンクを組合せることにより、工具突出しを最小限に抑えることが可能です。多軸自動盤やスイス型自動盤等など限られたスペースでの加工の場合は有効的にご活用いただけます。
  • 段付きドリルとサブランドドリルは同じドリルですか?
    厳密には違います。段付きドリルは、1パスごとに段階的に穴を広げるためのドリルで、 径ごとのランドは同じです。 これに対し、サブランドドリルはソリッドタイプの 段付きドリルで、径ごとにランドが異なるのが特徴です。 サブランドドリルは通常、大径、小径部に個別の溝(フルート)を持っており、 段付きドリルの一種です。
  • When should a carbide guide pad in a deep drilling tool be reversed or replaced?
    Even though the guide pads do not cut material, they, like carbide cutting inserts or heads, are subject to wear. A damaged or worn out guide pad causes unacceptable roughness and scratching of the machined hole surface.
    The pads should be thoroughly examined visually before applying a drill. If a pad is damaged or the pad working corner wears out approximately 70% of the corner width, the pad should be reversed or replaced.
  • スタブドリルとは何ですか?
    ドリルの強度と剛性を高めるために、フルートの長さを短くしたドリルです。
    ショートドリルと呼ばれることもあります。
  • フラットタイプのドリルヘッドの主な加工用途は何ですか?
    底面がフラットな穴の加工に使用されます。
    例:ねじ頭部の座ぐり穴、スプリングシート、シールハウジング等
    下穴なしでの加工が可能なドリルもございます。
  • イスカルの複合材加工用工具には、フルニブやウエハータイプの
    PCDろう付けドリルがありますが、再研磨は可能ですか?
    はい、可能です。どちらのドリルも研磨可能な面積が広く、繰り返し再研磨が可能です。
  • Which drills are considered as micro drills?
    Even though there is no general definition, drills in a diameter of less than 2-3 mm (0.08-.125") are often referred to as micro drills. Sometimes, such drills are also named "small-size drills".
  • What is a drill mill?
    It is a combined rotating tool that comprises two cutting sections: a drill tool and milling peripheral cutter. The drilling tool is intended to drill a hole. By combining the milling cutter, the hole can be enlarged.
  • Does ISCAR provide flat bottom drills with 3 flutes?
    ISCAR LOGIQ-3-CHAM family comprises 3 flute flat bottom drilling heads which can be mounted on any drill type related to this family, to create a flat bottom hole in solid material without pre-drilling.
  • What is the MODUDRILL?
    ISCAR's MODUDRILL is a modular drilling tool system. A typical MODUDRILL tool is an assembly of tools which comprises a steel body and exchangeable drilling heads mounted on the same body. There are two types of the heads: the first with guide pads carrying indexable carbide inserts, and the second with replaceable CHAM-IQ-DRILL solid carbide heads. In addition, the system contains a steel extension that can be mounted on the body to increase the drilling depth.
  • What is an NC spotting drill?
    An NC spotting drill (also referred to as a NC spot drill) is a precise drill that features a small cutting depth, typically around the height of a drill point. NC spotting drills are intended mainly for pre-drilling an accurate location and to ensure precise and fast subsequent drilling operations without guide bushings, especially on CNC machines. Typically, the NC spotting drills have a 90-degrees point angle.
  • What is peck drilling?
    In peck drilling also referred to as drilling with peck feed or simply "pecking", a drill is repetitively retracted to evacuate chips to dissipate heat.
  • What is a circuit board drill?
    A circuit board drill is a high-precision micro drill that is intended for drilling composite laminates – the main material for producing printed circuit boards, referred to as printed wiring boards (designated as PCB and PWB).
  • What is 'thrust force' in drilling?
    In drilling, the thrust force is an axial force that acts in the feed direction. This force compresses the drill along its axis. The thrust force is the resulting force of axial loads on the chisel edge, the major cutting edges (lips), and the minor cutting edges of a drill, while approximately 50% of the thrust force falls on the chisel edge.
  • What hole accuracy do ISCAR SUMOCHAM assembled drills with exchangeable carbide heads provide?
    ISCAR's SUMOCHAM assembled drills with exchangeable carbide heads provide hole accuracy in the IT10-IT9 ISO tolerance grades under normal cutting conditions.
  • What challenges are encountered when drilling construction beams, and what are the distinctive features of ISCAR's drills with exchangeable heads that are specifically designed for these tasks?
    Steel construction beams play a crucial role in building structures and frameworks, requiring the drilling of numerous holes prior to assembly. However, the clamping mechanisms on machines often lack rigidity, posing a challenge for drilling tools. To address these limitations, it is essential for drilling tools to have an adaptive design that compensates for non-rigid conditions, and optimal drilling performance. ISCAR's solution based on the established concept of assembled tools with an exchangeable drilling head made from tungsten carbide. This solution, which incorporates three key elements: cutting material, cutting geometry and body design, provides an effective tool for drilling relatively thin beam sections under unstable conditions.
  • In twist drills, which flute helix is considered as slow and which as quick?
    In twist drills, the flute helix is often categorized as slow or quick. There is not a strict definition for this characteristic of a drill flute helix, as different tool manufacturers often have their own descriptions. As a general guideline, a helix angle less than 40° is usually associated with a slow flute helix, while a helix angle equal to or above 40° features a quick (or fast or high) helix. Some manufacturers specifically refer to a flute with a helix angle of 20-30° as having a slow helix. Conversely, other manufacturers classify the twist drills they produce into three categories according to the helix angle: slow, normal, and quick helix.
    リーマー加工
  • リーマー加工はどのような場合に必要ですか?
    穴あけやボーリング加工では達成できない厳しい径公差、仕上げ面精度が必要とされる際に、リーマー加工が行われます。
  • リーマー公差を教えて下さい。
    イスカルのリーマー工具は、公差H7<DIN1420>規格に準拠します。
  • イスカルのリーマー工具は全ての被削材に対応可能ですか?
    標準リーマー工具は多くの被削材に対応しますが、ISO N種(非鉄金属)やISO S種(耐熱鋼)加工時は、適当な工具・方法について弊社営業へお問い合わせ下さい。
  • リーマー工具の寿命はどれくらいですか?
    被削材や使用クーラント、加工精度、工具の振れ等の様々な要因が影響するので、工具寿命を一概に算出することは簡単ではなく、加工毎に精査される必要があります。
  • クーラント無しでリーマー加工は可能ですか?
    いいえ。クーラント無しでのリーマー加工はできません。内部クーラントが最も適しますが、外部クーラントの適用も可能です。
  • リーマー加工の取り代はどれぐらいで設定すれば良いですか?
    被削材、リーマー径、下穴加工用工具によって推奨リーマー取り代は異なりますが、径で0.15~0.4 mmが一般的です。
  • リーマー加工の主軸振れの許容範囲はどれくらいですか?
    一般的に、リーマー加工時の最大主軸振れは、0.01mm程ですが、加工穴サイズや要求公差によって異なります。主軸振れが0.01mm以上になる場合は、振れを調整・補正するADJツーリングシステムの使用を推奨します。詳細は、弊社営業へお問い合わせ下さい。
  • What is the main advantage an ISCAR's reamer with rolling devices?
    This reamer combines a BAYO-T-REAM high-speed reamer with a rolling device in one single tool. This ensures achieving an accurate hole with exceptional, mirror-like, surface finish.
  • What do letters "BN" and the number after them in designations of BAYO-T-REAM reaming heads mean?
    The letters "BN" in the designations of BAYO-T-REAM reaming heads refer to "bayonet number". The number after "BN" indicates the specific size of the bayonet connection to mount a solid carbide reaming head in a holder, such as BN5, BN6 and so forth.
  • Do BAYO T-REAM reamers with exchangeable multi-flute carbide heads adhere to the "no setup time" principle?
    The answer is yes. According to this principle, there is no need for additional setup operations when replacing a worn head with a new one. This can be done while the reamer is clamped directly in the spindle of a machine tool.
    ISO旋削
  • イスカルのセラミック材質チップを使用したスーパーアロイやNi基材料の加工において、生産性を向上する為にはどうすれば良いですか?
    イスカルは多様なセラミック材質チップをレパートリーしており、IW7はスーパーアロイやNi基材料の加工に適します。イスカルのセラミック材質チップは、従来超硬チップ材質の10倍である150m/minから450m/minの切削速度に対応します。
  • 鋼の旋削加工に最適なチップブレーカーについて教えて下さい。
    鋼の仕上(F3P)/中仕上(M3P)/粗(R3P)旋削加工に対応する3種類の最新チップブレーカーを導入しました。イスカルの独創的なスモウテックコーティング処理を施したこれらのチップブレーカーは、生産性・加工面品質を向上、工具寿命を延長し、高い加工信頼性を実現します。また、優れたチップブレーカー機能で切削熱を低減し、切刃や被削面への切屑溶着を防止します。切屑を細かく分断し、もつれなどを防ぎ、チップコンベアーから効果的に取り除く事が可能です。
  • CBNチップでの加工における切屑処理問題はどうすれば解消できますか?
    CBNチップは、主に硬度55~62HRCの高硬度材加工に使用されます。従来の(通常の)フラットなCBNをロウ付けしたチップは、高硬度鋼の旋削加工において長くカールした切屑を生成します。この長い切屑はワークを傷つけ、加工面品質に影響を与えます。対してイスカルの最新CBNチップは、切刃に研削チップブレーカーを有し、中仕上~仕上加工での優れた切屑コントロールを可能とし、高精度仕上面を実現します。
  • 4XBD以上の長い突き出しでの内径ボーリング加工において、 ビビりを抑制する為にはどうすれば良いですか?
    加工中のビビりは誰もが直面する問題です。イスカルの研究開発部門は、振動減衰機構を搭載したビビり抑制ボーリングバーを開発しました。長い突き出しのボーリングバー使用時も、ビビりを効果的に抑制可能です。この最新のビビり抑制工具シリーズは「ウィスパーライン」と呼ばれています。
  • イスカルのセラミック材質チップを使用して、ねずみ鋳鉄加工の生産性を向上する為にはどうすれば良いですか?
    ねずみ鋳鉄は、自動車産業において多く用いられる被削材です。サイアロンセラミックのIS6材質は、ねずみ鋳鉄加工に適し、高生産性を実現します。通常の超硬チップ材質に比べ、サイアロンセラミックチップ材質IS6は、3~4倍の切削速度(400m/min~1,200m/min)での加工に対応し、生産性を大きく向上します。
  • ステンレス鋼加工に最適なチップブレーカーは何ですか?
    ステンレス鋼の仕上(F3M)/中仕上(M3M)/粗(R3M)旋削加工に対応する3種類の
    最新チップブレーカーを導入しました。
    イスカルの独創的なスモウテックコーティング処理を施したこれらのチップブレーカーは、
    生産性・加工面品質を向上、工具寿命を延長し、高い加工信頼性を実現します。
    ・ F3M ・・・ ポジティブすくい形状、スムースな仕上加工を実現。
                         切削抵抗を低減、摩耗を抑制し、チップ寿命を大幅に延長します。
    ・ M3M ・・・ ステンレス鋼の中仕上げ加工に適します。強化刃先とポジティブすくい角の
                         採用により、低切削抵抗、スムースな加工を実現します。
    ・ R3M ・・・ ステンレス鋼の粗加工に適します。強化刃先とポジティブすくい角の採用により、
                         切削抵抗を低減します。
  • 高圧クーラントの効果を教えて下さい。
    イスカルの高圧クーラント工具シリーズ「ジェットカット」は、切刃へ直接クーラント供給が可能です。良好な切屑処理、優れた冷却効果により工具寿命を延長します。スーパーアロイ、ステンレス鋼、チタン等の難削材加工において、高圧クーラントは高い効果を発揮します。
  • Does ISCAR provide tools for Y-axis turning?
    Yes, ISCAR provides these tools.
  • Can the application of the QUICK-T-LOCK family to Y-axis multi-directional turning potentially lead to spindle damage?
    The principles of Y-axis multi-directional turning (MDT) are applicable to QUICK-T-LOCK solutions. Operating the spindles safely follows the guidelines for any Y-axis MDT operations.
    During the design and testing of QUICK-T-LOCK products at ISCAR's Technical Center, there have been no reported issues of spindle overloading or damage. However, it is recommended to adhere to ISCAR's recommendations for these products to optimize loading conditions.
    For additional safety measures, it is advisable to secure the free end of a machined workpiece with a tailstock if feasible.
    セラミック材質
  • Ni基合金やスーパーアロイの加工において、イスカルのセラミック材質チップで生産性を上げる為にはどうすれば良いですか?
    イスカルは、Ni基合金及びスーパーアロイの加工に対応する多様なセラミックチップ材質をレパートリーしています。(例: IW7) イスカルの高性能セラミックチップ材質は、通常の超硬チップ材質に比べ、約10倍の切削速度(150m/min~450m/min)での加工に対応し、生産性を大きく向上します。
  • 鋼加工に適したチップブレーカーについて教えて下さい。
    鋼の仕上(F3P)/中仕上(M3P)/粗(R3P)旋削加工に対応する3種類の最新チップブレーカーを導入しました。イスカルの独創的なスモウテックコーティング処理を施したこれらのチップブレーカーは、生産性・加工面品質を向上、工具寿命を延長し、高い加工信頼性を実現します。また、優れたチップブレーカー機能で切削熱を抑制し、切刃や被削面への切屑溶着を防止します。切屑を細かく分断し、もつれなどを防ぎ、チップコンベアーから効果的に取り除く事が可能です。
  • CBNチップでの加工における切屑処理問題はどのように解消できますか?
    CBNチップは、主に硬度55~62HRCの高硬度材加工に使用されます。従来の(通常の)フラットなCBNをロウ付けしたチップは、高硬度鋼の旋削加工において長くカールした切屑を生成します。この長い切屑はワークを傷つけ、加工面品質に影響を与えます。イスカルの最新CBNチップは、切刃に研削チップブレーカーを有し、中仕上~仕上加工での優れた切屑コントロールを可能とし、高精度仕上面を実現します。
  • 4XBD以上の長い突き出しでの内径ボーリング加工において、ビビりを抑制する為にはどうすれば良いですか?
    加工中のビビりは誰もが直面する問題です。イスカルの研究開発部門は、振動減衰機構を搭載したビビり抑制ボーリングバーを開発しました。長い突き出しのボーリングバー使用時もビビりを効果的に抑制可能です。「ウィスパーライン」は、振動減衰機構を設けたビビり抑制工具シリーズです。
  • イスカルのセラミック材質チップで、ねずみ鋳鉄加工の生産性を向上する為にはどうすれば良いですか?
    ねずみ鋳鉄は、自動車産業において多く用いられる被削材です。サイアロンセラミックのIS6材質は、ねずみ鋳鉄加工に適し、高生産性を実現します。通常の超硬チップ材質に比べ、サイアロンセラミックチップ材質IS6は、3~4倍の切削速度(400m/min~1,200m/min)での加工に対応し、生産性を大きく向上します。
  • ステンレス鋼加工に最適なチップブレーカーは何ですか?
    ステンレス鋼の仕上(F3M)/中仕上(M3M)/粗(R3M)旋削加工に対応する3種類の
    最新チップブレーカーを導入しました。
    イスカルの独創的なスモウテックコーティング処理を施したこれらのチップブレーカーは、
    生産性・加工面品質を向上、工具寿命を延長し、高い加工信頼性を実現します。
    ・ F3M ・・・ ポジティブすくい形状、スムースな仕上加工を実現。
             切削抵抗を低減、摩耗を抑制し、チップ寿命を大幅に延長します。
    ・ M3M ・・・ ステンレス鋼の中仕上げ加工に適します。強化刃先とポジティブすくい角の
             採用により、低切削抵抗、スムースな加工を実現します。
    ・ R3M ・・・ ステンレス鋼の粗加工に適します。強化刃先とポジティブすくい角の採用により、
             切削抵抗を低減します。
  • 高圧クーラントの効果を教えて下さい。
    イスカルの高圧クーラント工具シリーズ「ジェットカット」は、切刃に直接クーラント供給が可能です。良好な切屑処理、優れた冷却効果により工具寿命を延長します。スーパーアロイ、ステンレス鋼、チタン等の難削材加工において、高圧クーラントは高い効果を発揮します。
    ねじ切り加工
  • ステンレス鋼の加工に最適な材質は何ですか?
    IC808/IC908/IC1007を推奨致します。
  • 耐熱合金(HTA)の加工に最適な材質は何ですか?
    IC806を推奨致します。
  • 低速切削、不安定な加工に最適な材質は何ですか?
    IC228/IC908を推奨致します。
  • ねじ切り仕上げ加工での最小切込量を教えて下さい。
    ホーニングサイズより大きくして下さい。詳細は、弊社営業へお問い合わせ下さい。
  • チップブレーカーが適切に機能しないのはなぜですか?
    切込量が明らかに小さい場合、チップブレーカーは適正に機能しません。
  • 切屑コントロールは、どうすれば改善できますか?
    正しいインフィード⽅法を選択することで良好な切屑排出が可能です。
    ・ ラジアルインフィード
    ・ フランクインフィード
    ・ アルタネートフランクインフィード(千鳥切込)
  • 加工時間はどうすれば短縮できますか?
    マルチ刃ねじ切りチップ(2M、3M)をご使⽤下さい。2〜3刃のマルチ刃ねじ切りチップは、
    パス数を削減し、加⼯時間の短縮を実現します。汎⽤ねじ形状・ピッチに対応し、
    ⼤量⽣産時に優れた経済性を実現します。
  • 仕上げ刃(さらえ刃)付きと仕上げ刃(さらえ刃)無しのチップはどのように使い分ければ良いですか?
    〇仕上げ刃(さらえ刃)無し:
    ・ 異なるねじ規格や共通のねじ山角度(55°/60°)の多様なピッチのねじ切りに対応
    ・ ノーズrは加工可能範囲の最小のピッチ用に設定
    ・ 外径/内径を決める旋削加工が後工程で必要
    ・ 大量生産には不向き ・多種のチップを在庫する必要無し

    〇仕上げ刃(さらえ刃)付き:
    ・ 専用チップで各ねじの規格に応じた加工が可能
    ・ 各ピッチ毎に適したノーズrに設定
    ・ 大量生産用に推奨
    ・ 1形状のみ加工可能
  • 最適なチップシート選定について教えて下さい。
    右勝⼿ホルダーで右ねじを、左勝⼿ホルダーで左ねじを切るときは、ポジティブ傾き⾓⽤の
    シートを使⽤します。 右勝⼿ホルダーで左ねじを、左勝⼿ホルダーで右ねじを切るときは、
    ネガティブ傾き⾓⽤のシートを使⽤します。
    ・ AE - 外径右勝⼿ホルダー⽤、内径左勝⼿ホルダー⽤
    ・ AI - 内径右勝⼿ホルダー⽤、外径左勝⼿ホルダー⽤
  • Which screw threads are considered as miniature and which as micro?
    Principally, both the definitions of "miniature" and "micro" are not universally standardized, and different industries have their own specific size ranges for miniature and micro screw threads.
    In general, miniature screw threads typically refer to threads with diameters ranging from around 0.3 mm (.012") up to about 2 mm (.08"). These threads are commonly used in applications such as electronics, small appliances, and precision instruments.
    On the other hand, micro screw threads are usually even smaller, with diameters typically 0.3 mm (.012") and below. These extremely small threads are commonly found in microelectronics, medical devices, optical equipment, and other specialized industries where precision and miniaturization are crucial.
    材質(母材)
  • 工具材質とは何ですか?
    切削工具において工具材料とは、工具の刃先(切削)部分を生成する材料です。
  • イスカルはどのように工具材質を表していますか?
    イスカルでは工具材料を表すのに、文字と数字が使用されます。 文字は材料グループを示します。
    IB – CBN (cubic boron nitride)
    IC –超硬合金およびサーメット
    ID – PCD (polycrystalline diamond)
    IS – セラミック
    DT –デュアル(CVD + PVD)コーティングを施した超硬合金
  • 超硬チップ材質について教えて下さい。
    超硬チップ材質とは、母材の超硬合金にコーティング・ポストコーティング処理を組み合わせたものです。 超硬合金は、結合金属(主にコバルト)により硬結された硬質カーバイド粒子を含有する複合材料です。 切削工具用のほとんどの超硬合金には耐摩耗コーティングが施され、「コーティング超硬材質」として知られています。 加えて、既にコーティング処理された超硬合金へ施される様々なポストコーティングがあります(例えば、チップのすくい面処理など)。 「超硬合金」とは、コーティング超硬材質及びノンコーティング超硬材質の両方を指します。
  • イスカルは超硬材質をどのように分類していますか?
    ISO 513国際規格により、被削材の機能的適応性に基づいた硬質切削材料を分類しています。イスカルはこの規格を採用し、工具開発に利用しています。 超硬合金は非常に硬い材質で、これに比べて軟質となる様々な被削材の切削加工が可能です。他の材質と比較した場合、超硬合金はより優れた加工結果を実現します(被削材特性による)。
  • チップ材質仕様説明にアルファベットと番号の表記がありますが、どのような意味ですか?
    チップ材質に付随するアルファベットは、工具が適正に機能する被削材クラス(範囲)を表します。また、番号は任意の靱性-硬度比を示しています。番号が大きくなると母材の靱性が増し、番号が小さくなると母材の硬度が増します。
  • スモウテックコーティングとは何ですか?
    スモウテックとは、イスカルの独創的、高性能コーティング処理です。スモウテックコーティングは、低表面応力と表面の平滑化を実現しています。 CVDコーティングは、母材とコーティング層間の熱膨張係数の差により引張内部応力が働いてしまいます。また、PVDコーティングも表面にドロップレットが生じる特性があり、これらの要素はチップの短寿命化の原因となります。 イスカルのスモウテックコーティングチップは、このようなPVDやCVDコーティングの問題点を改善し、長い工具寿命、高い生産性を実現します。
  • 革新的なPVDナノ多層コーティングについて教えて下さい。
    1980年代後半に導入された先進ナノテクノロジーによるPVDコーティングは、加工現場の発展に歯止めをかけていた複雑な加工問題克服への大きな一歩です。科学技術の発達により、厚み50ナノメートルまでのコーティング層が積み重ねられ優れた耐摩耗性の積層ナノコーティングが開発されました。この積層ナノコーティングにより、従来コーティングと比較して、強度が大幅に向上します。
  • イスカルのチップコーティングについて教えて下さい。また、イスカルのDT7150(DO-TEC)チップ材質について教えて下さい。
    コーティングには、化学蒸着法【CVD(Chemical Vapor Deposition)】と物理蒸着法【PVD(Physical Vapor Deposition)】の2種類の方法があります。技術の進歩により、CVD・PVD両方の方法を組み合わせてチップコーティングを行うことも可能となりました。DT7150チップ材質は、高靱性超硬母材にMT CVD+TiAlN PVDの複合コーティングを施しています。 DT7150材質は、特殊な硬質鋳鉄の加工生産性を向上する為に開発されました。
  • イスカルの超硬材質のいくつかが、顧客から「日焼け」材質と呼ばれているのはなぜですか?
    もともとISO SおよびISO M材料の加工用に開発されたPVDコーティングの一部(IC840やIC882等)およびCVDコーティング(IC5820など)の超硬材質は、ブロンドチョコレート色を特徴としています。 これらの材質から製造された日光浴外観のチップは、「日焼け」材質と呼ばれるものになりました。
  • 一般的に定義されている超硬母材の「微粒子」「超微粒子」「超超微粒子」の違いは何ですか?
    それぞれ、基材の粒子サイズに関連しています。 サイズは、各超硬工具メーカーの様々な規格や基準によってわずかに異なる場合がありますが、通常は以下を参照します。 1-1.4μm(40-55μin)細かい粒子の母材「微粒子」 0.7-0.9μm(27.5-35μin)粒子径が1ミクロン以下の微粒子から成る母材「超微粒子」 0.2-0.6μm(8-24μin)粒子径が更に小さい超微粒子からなる母材「超超微粒子」 加えて粒子径に応じて、中、粗、超粗、更にはナノサイズの超硬母材があります。 一例として、最後のものは0.2μmまたは8μin未満の非常に小さな粒子サイズを特徴としています。
  • 「超硬合金」、「タングステン」、「ウルフラム」、「ハードメタル」のどれが正しいですか?
    4つの用語はすべて、超硬合金を指します。 「タングステン」は化学元素Wolframの別名です。 (ちなみに、語源はスウェーデン語で、「重い石」を意味します)。 切削工具の分野では、通常、「超硬合金」、「炭化タングステン」、「HM」(ハードメタル)という略語が使用されます。
  • 切削工具の材質としてのセラミックの主な特性は何ですか?
    超硬合金と比較すると、セラミックはかなり高い高温硬度と化学的不活性を備えています。 これは、セラミックが非常に高い切削速度下においても、拡散摩耗に対して強いことを示しています。 セラミックは耐欠損性が低い為、セラミック工具の場合、刃先処理が非常に重要となります。
  • セラミックの主な種類は何ですか?
    セラミックには主に2つのタイプがあります。
    • 酸化アルミニウムまたはアルミナ(Al2O3)ベース
    • 窒化ケイ素(Si3N4)ベース
    酸化アルミニウム系セラミック: 純粋な「酸化物」または「白」、混合「黒」、強化セラミックが含まれます。
    窒化ケイ素系セラミック: 内容、材料の機械的性質、生産技術に応じて、いくつかのタイプに分類できます。 サイアロン(SiAlON)セラミックは、一般的にこのカテゴリーに分類されます。
    切削材料としてセラミックは、超硬合金と多結晶ダイヤモンド(PCD)や立方晶窒化ホウ素(CBN)などの超硬材料の間にあり、靭性と硬度の特性によって異なります。
  • ウィスカー強化セラミックの利点は何ですか?
    ウィスカー強化または「ウィスカー」セラミックは、均一に分散した炭化ケイ素ウィスカによって強化された酸化アルミニウムベースのセラミックです。 ウィスカーセラミックは、強化されていないアルミナベースのセラミックよりも硬度と強度が高いため、切削性能が向上します。
  • サイアロンとは何ですか?
    サイアロンは、シリコン(Si)、アルミニウム(Al)、酸素(O)および窒素(N)を含むセラミックの一種です。 サイアロンは、窒化ケイ素ベースのセラミックの一種と考えられていますが、より低い靭性とより高い耐酸化性を特長としています。 サイアロンの製造は、他の窒化ケイ素ベースのセラミックの製造よりも簡単です。
  • サーメットとは何ですか?
    「サーメット」という言葉は「セラミック」と「金属」から由来しています。 通常、粉末冶金技術によって製造された人工複合材料を指します。 サーメットは超硬合金の一種で、硬質粒子は切削工具で一般的に使用される超硬合金を特徴付ける炭化タングステンの代わりにチタンベースの化合物で表されます。 超硬合金と比較すると、サーメットは耐摩耗性と耐酸化摩耗性に優れていますが、その靭性はかなり低くなります。 さらに、サーメットは熱負荷に非常に敏感です。
  • CBNとPCBNの違いは何ですか?
    CBNとPCBNは、窒化ホウ素(BN)を原料としており、2つの化学物質から形成されます。 窒化ホウ素には様々な結晶構造があり、立方晶窒化ホウ素 (CBN) はそのうちのひとつです。 切削工具の材質には、CBN粒子にバインダーを混合し焼結させた多結晶化合物が使用されます。 従来のCBNよりもCBN粒子の含有率を高くした多結晶CBN(PCBN)が開発されました。 PCBNのグレードによってCBNの含有率は異なります。 切削工具においては、CBNとPCBNはほぼ同じ材質を指しています。
  • セラミックやCBN、PCD工具はチタンの加工に使用できますか?
    セラミックや立方晶窒化ホウ素(CBN)は、チタンの加工には適しておりませんが、
    多結晶ダイヤモンド(PCD)は、チタンの仕上加工に使用されることがあります。
  • Does ISO 513 standard relate to cemented carbides only?
    The answer is no. This ISO 513 standard specifies application and specification of hard cutting materials such as cemented carbides, ceramics, diamond, and boron nitride.
  • What is the main application of diamond-like carbon (DLC) coated tools?
    DLC-coated tools are intended mostly for machining aluminum and non-ferrous materials (ISO N group of application).
  • Which cutting materials are referred to as ultra-hard?
    Usually, diamond and cubic boron nitride (CBN) are the two hardest cutting materials considered as ultra-hard.
  • What is the difference between TiAlN and AlTiN coatings?
    The main difference between titanium aluminum nitride (TiAlN) or aluminum titanium nitride (AlTiN) coatings is the content of aluminum which is not above 50% with reference to TiAlN, and more than 50% in AlTiN. The dominating metallic element is written first in the coating formula.
  • What is a superlattice?
    In cutting tool coatings, this is another term for multi-layer nano coating.
  • What is the main function of coatings in cutting tools?
    The main function of cutting tool coatings is to improve the wear strength of a tool, specifically to increase resistance to abrasion, adhesive wear, and to provide thermal protection for prolonged tool life.
  • What is the advantage of natural diamond as a tool material when compared to synthetic polycrystalline diamond (PCD)?
    The monocrystalline structure of natural diamond provides a perfect cutting-edge contour without any junction points. This feature provides a substantial advantage to ensure ultra-high, really "mirror" surface finish required in some applications such as machining crucial parts of optical equipment. In contrast, a PCD cutting edge is formed by various crystals. This produces appropriate junctions on the edge, consequently every junction produces its own trace on a machined surface.
  • Which PCBN grade is considered to possess high CBN content and which has low?
    This subject is not defined, yet depending on CBN percentage the PCBN grades are divided according to:
    - high-CBN-content grades (85% and more),
    - low-CBN-content grades (about 55%).
  • What is MT CVD?
    In cutting tools, MT CVD is a method for coating products made of cutting materials, specifically replaceable inserts from cemented carbides, based on chemical vapor deposition (CVD). Additional letters "MT" are "medium" (sometimes also referred to as "moderate") "temperature" as MT CVD utilizes temperatures around 800°C (1470°F). This is significantly lower when compared to 900-1000°C (1650-1830°F) that feature typical CVD coating process.
  • What is HSS-PM?
    HSS-PM is the abbreviation that relates to high-speed steel (HSS), produced by use of powder metallurgy (PM) technology.
  • What is the purpose of adding various substances to pure tungsten carbide in carbide grades?
    In tungsten carbide grades, cobalt is commonly used as the binder, while other substances are added to enhance the performance capabilities of the grade. For instance, the addition of tantalum carbide (TaC) improves thermal deformation resistance, while the addition of titanium carbide (TiC) helps reduce crater formation.
  • What is hot hardness?
    In the context of cutting tools, hot (or red) hardness refers to the ability of a tool material to retain its high hardness and wear resistance when exposed to high temperatures. As the material's temperature increases, there comes a point where the hardness of the material dramatically decreases. This specific temperature determines the level of hot hardness for a particular tool material.
  • What is vein PCD?
    In cutting tools, vein PCD (polycrystalline diamond) is a type of man-made diamond cutting material. It is created by sintering PCD particles into a carbide substrate through a specific technological process that involves high pressure and high temperature. As a result, the produced cutting material has a vein-like structure with PCD particles ("veins") embedded within the carbide substrate.
  • What are the advantages and disadvantages of high-speed steel (HSS) as a cutting material?
    High-speed steel (HSS) offers two important advantages as a cutting material:
    • High transverse strength when compared to other cutting materials.
    • Good machinability, which simplifies the production of various complex-shaped tools and allows for multiple regrinding.
    However, HSS also has some notable disadvantages:
    • Lower hardness in comparison to hard cutting materials such as cemented carbides, cermet, ceramics etc.
    • Low red hardness, meaning its hardness diminishes when HSS is heated to approximately 650°C (1200°F).
    被削材について
  • イスカルの被削材分類について教えて下さい。
    イスカルの被削材グループは、ISO 513国際規格・切削用超硬質工具材料の使用分類及び呼び記号の付け方・テクニカルガイドVDI 3323 Anwendungseignung von Harten Schneidstoffen (切削加工による硬質材料の適用性に関する情報)に準拠しています。(VDI:ドイツ技術士協会)
  • ISO 513規格で指定されている被削材グループMは、ステンレス鋼を指しますか?
    ISO 513規格では、被削材グループM(黄色)はオーステナイトステンレス鋼、オーステナイト/フェライト二相系ステンレス鋼、フェライト系/マルテンサイト系ステンレス鋼を含みますが、ISO P種に適した切削条件を選定する場合もあります。
  • チタンはオーステナイト系ステンレス鋼の様に加工が可能ですか?
    商業用純チタン、αチタン合金/α-βチタン合金はオーステナイトステンレス鋼と同様の加工が可能です(但し、βチタン合金やニアβ合金は不可です)。詳細は、弊社営業へお問い合わせ下さい。
  • βチタンとは何ですか?
    「βチタン」は、航空宇宙業界の専門用語として使われる言葉です。 これは、2つの異なる材料 - 焼入れ(β-annealed)されたα-β-チタン合金、稀にβ合金を指すこともあります。 したがって化学式は使用前に正確に表記するか、誤解を防ぐために避ける必要があります。
  • ISO M種とISO S種材質の被削性が同じ様に考慮されるのはなぜですか?
    ISO M種、ISO S種材質は難削材として知られ、被削性に共通点があります。どちらも熱伝導率が低い、切削抵抗が大きいという特長があり、加工が困難です。
  • 鋳鉄は、ISO K種に属しますか?
    多くの鋳鉄(ねずみ/ノジュラー/可鍛)が、ISO K種に分類されます。 高硬度鋳鉄/チル鋳鉄加工の際は、ISO H種用に推奨される工具(及び関連する加工条件)の適用が必要です。 軟質のオーステンパーダクタイル鋳鉄(ADI)はISO P種に、 硬質のオーステンパーダクタイル鋳鉄(ADI)はISO H種に分類されます。
  • どの鋼が事前硬化されており、どれが硬質ですか?
    鉄鋼メーカーは、焼なまし鋼、プリハードン鋼、焼入れ鋼という異なる条件下で鋼を供給します。 大まかに定義された「プリハードン鋼」という用語は、高すぎない硬度に焼き戻された鋼に関連します。一般的にHRC45未満です。 「プリハードン鋼」および「焼入れ鋼」という用語は、切削工具の開発および材料を切削する工具の能力に関連します。 通常、鋼は硬度に応じて次のグループに分類できます。 柔らかい材質(焼なましHB 250まで) プリハードン鋼 2種類(硬度の範囲): - HRC 30-37 - HRC 38-44 焼入れ鋼 3種類(硬度の範囲): - HRC 45-49 - HRC 50-55 - HRC 56-63以上 「高硬度鋼」については、通常、HRC 60以上に硬化した鋼を指します。
  • エボナイト(合成樹脂)とは何ですか? この材質の加工方法は?
    エボナイトは、硫黄を多く含む硬質加硫ゴムです。 適切な工具と切削データを識別するために、エボナイトはイスカル材料グループでは30(ISO Nアプリケーションクラス)に区分けしています。 エボナイトを効果的に加工するには、このグループに対するイスカルの推奨工具、切削条件をご参照ください。
  • 硬質金属と重金属は同じですか?
    いいえ。 金属加工において、「硬質金属」とは一般的に超硬合金を示します。超硬合金は、ウルフラム(タングステン)炭化物に基づく焼結硬質材料です。 超硬合金は、多くの場合で炭化タングステンとも呼ばれます。 今日使用されている主要な切削工具材料です。 重金属は、原子量または密度が高い金属です。 金属加工産業では、「重金属」という用語は通常、重金属合金を指し、90%以上のタングステンを含む焼結複合材料です。
  • 二相ステンレス鋼とスーパー二相ステンレス鋼の違いは何ですか?
    二相ステンレス鋼は、オーステナイト-フェライトそれぞれ同等量の2相冶金構造から成ります。 スーパー二相ステンレス鋼は、耐食性を向上させるためにクロムとモリブデンの割合を増やした二相ステンレス鋼の一種です。 被削性の観点から、これらの被削材は切削加工が困難です。
  • プラスチック製品で機械加工は一般的ですか? プラスチックの被削性は?
    合成樹脂または天然高分子化合物(ポリマー)がベースの有機材料-プラスチックなしの生活を想像するのは本当に難しいです。プラスチック製品は私たちの生活を取り囲んでいます。プラスチックは多くの産業分野で段階的に従来の材料に取って代わり、今日ではプラスチックは最も重要な構造材料の1つと見なされています。プラスチック部品の製造は、主に化学プロセスから成るものが多いですが、場合によっては機械加工も必要になります。技術的な観点から見ると、プラスチックには熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エラストマーの3つの主要な分野があります。用途に応じて、プラスチックは汎用プラスチックとエンジニアリングプラスチックに分類されます。主に熱可塑性プラスチックに代表されるエンジニアリングプラスチックから部品を製造する時に機械加工を必要とします。プラスチックの被削性は非常に優れています。金属と比較して、プラスチックの切削ははるかに高い切削速度と送りで行われ、適用される切削工具の摩耗は大幅に少なくなります。ただし、必要な精度と優れた表面仕上げを得るには、適切な切削工具を選択することが不可欠です。
  • What is Vitallium and how to machine this material?
    Vitallium is a cobalt (Co)-chrome (Cr) alloy that contents approximately 60% of Co, 30% of Cr, 8% of molybdenum and some other elements. Vitallium was developed in the 1930's, and is now used mainly in joint replacement surgery and dental medicine. The alloy is hard-to-machine. Cutting data should be set according to recommendations, related to ISCAR material groups 34 and 35.
  • What is the difference between stainless steel and corrosion resistant steel?
    These definitions are generally used synonymously, along with definitions such as rust-resistant steel, inox steel, and non-corrosive steel.
    In fact, stainless steel may actually be divided into the following types according to their main functional features:
    • Corrosion-resistant steel, resistant to corrosion under normal conditions
    • Oxidation- or rust-resistant steel, resistant to corrosion under high temperatures in aggressive environments
    • Heat-resistant or high-temperature steel that does not change its strength under high temperature stress
    Therefore, corrosion-resistant steel can be considered as a type of stainless steel.
  • ハニカム構造をした耐熱合金のワークを加工する際、何が難点となりますか?
    薄肉ワークが多い傾向にある為、ワークの剛性が低い点です。 ハニカム構造のワークは強固にクランプしにくいので、加工全体の安定性が低下します。
  • ニチノールとは何ですか?切削性は良いですか?
    ニッケルチタンやNi-Tiと呼ばれるニチノールは、ニッケルとチタンから成る金属合金です。 ニチノール加工時、工具に激しい摩耗と酸化摩耗が生じます。 また、切削速度も工具寿命に大きく影響し、切削速度が低すぎる、又は高すぎる場合、著しい工具寿命低下に繋がります。 一般的にニチノールは、耐熱合金 (ISO S種) 用の工具で加工されます。
  • スーパーオーステナイト系ステンレス鋼とは何ですか?
    スーパーオーステナイト系ステンレス鋼とは、モリブデンを6%以上含み、 クロム・ニッケル含有量が多いことを特徴とするオーステナイト系ステンレス鋼です。 これらの材料を組合せることにより、耐孔食性に優れています。 耐孔食指数 (PREN) が40以上であれば、スーパーオーステナイト系ステンレス鋼であると言えます。 一般的にスーパーオーステナイト系ステンレス鋼は、オーステナイト系ステンレス鋼に比べ、被削性は劣ります。
  • 耐孔食指数とは何ですか?
    耐孔食指数 (PREN: Pitting Resistance Equivalent Number) とは、 ステンレス鋼の成分に基づき、耐孔食性を示す値です。 耐孔食指数を求めるにはいくつかの計算方法があります。
  • 軟鋼とは何ですか?
    軟鋼は低炭素鋼の別称です。
  • ハッドフィールド鋼の加工は難しいですか?
    ハッドフィールド鋼は、マンガンの含有率が平均12%と高い為、 「マンガン鋼」とも呼ばれています。 ハッドフィールド鋼はオーステナイト組織を持ち、 衝撃への高い靭性と延性が相まって、耐摩耗性に優れています。 また、加工硬化する為、切削加工を困難にします。 オーステナイト組織による高い延性と加工硬化により、 ハッドフィールド鋼は難削材であると言えます。
  • ベリリウムやベリリウム銅合金の加工時、注意しなければならない点は何ですか?
    ベリリウム(Be)やベリリウム銅合金は、加工中に発生するベリリウムの塵が 健康に悪影響を及ぼす可能性があります。 その為、適切な切屑処理装置を備えた工作機械を使用する必要があります。 ベリリウムは脆性が高いので、加工中に亀裂や微細な切屑が発生し、 加工面に損傷が生じる場合があります。 これを防ぐためには、 ワークを強固にクランプし、ビビりを抑制することが非常に重要です。 ベリリウム銅合金(BeCu)の被削性は良いです。 ベリリウム銅合金の加工には、イスカルの銅合金に関する推奨加工条件を参照ください。
  • ザマックとは何ですか?どのように加工しますか?
    ザマックは亜鉛合金の一種で、Zamak、ZAMAK、ZAMAC、Zamacと呼ばれます。 主成分はアルミニウム・マグネシウム・銅で、被削性は良いです。 ザマックの加工には、イスカルのISO N種加工用工具を推奨します。
  • 「バーミキュラ」と呼ばれる鋳鉄とは何ですか?
    バーミキュラ鋳鉄は、CV黒鉛鋳鉄(CGI)の別称です。
    いも虫のような形状をした黒鉛粒子で構成されています。
    バーミキュラ鋳鉄はその被削性から、ねずみ鋳鉄とノジュラー鋳鉄の間に位置します。
  • ベイナイト系ダクタイル鋳鉄とは何ですか?
    ベイナイト系ダクタイル鋳鉄(BDCI)は、オーステンパ球状黒鉛鋳鉄(ADI)の別称です。
  • マルエージング鋼の被削性は良いですか?
    マルエージング鋼は通常、焼きなまし状態でも特に問題なく加工可能です。 時効処理(熱処理)をすると加工が難しくなります。 工具の選定と加工条件については、硬度が同じである高合金鋼の推奨事例を参照してください。
  • 「ニクロム」とは何ですか、どのように加工されますか?
    「ニクロム」はニッケルクロム合金の総称です。 クロムニッケル、NiCr、Ni-Crとも呼ばれます。 よく知られるニクロム80(Nichrome 80/20)とは、 ニッケル80%とクロム20%で構成されています。 その他のニクロムには、鉄などが含まれている場合もあります。 ニクロムの加工には、Ni基合金に推奨される加工条件を参照ください。
  • 難削材と呼ばれる材料は何ですか?
    被削材には、鉄系金属(鋼・ステンレス鋼・鋳鉄)、
    非鉄金属(アルミニウム合金・真鍮・青銅)などに加え、
    特殊な要求に応じて開発された、加工が困難な材料があります。
    これらの難削材の加工は、専用の工具を使用する必要があります。
    希少で一般的な加工には使用されない為、製造コストが高くなります。
    難削材の正確な定義は存在しませんが、ベリリウム、ジルコニウムなどの金属と
    それらの合金、セラミック、複合材、超合金を難削材と呼んでいます。
    構造材料を使用する際にはまず、超合金と複合材を区別する必要があります。
  • ステライトとは何ですか?どのように加工しますか?
    ステライトとはコバルトクロム合金の一種で、
    工具材料として使用され、耐摩耗性に優れています。
    ステライトは被削性が低く、快削鋼に比べて加工のしやすさは約10分の1程度です。
    そのため、超硬切削工具での加工は非常に低速になりますが、
    ウィスカー強化セラミック製の切削工具を使用すれば、高速での加工が可能です。
  • How to mill Nylon 6?
    Nylon 6, also referred to as cast nylon or polyamide, is a polymer, thermoplastic resin. Typically, parts from cast nylon are produced by molding (casting), but in some cases, there is a need to machine this type of material. As a general rule, there are no problems in milling cast nylon, although at times difficulties may arise such as overheating, chip evacuation, and deformation of a part after machining due to the elasticity of cast nylon.
    In milling, a typical initial cutting speed is estimated at 400-470 m/min. (1300-1550 sfm) for milling cutters with indexable inserts, and 450-530 m/min. (1480-1750 sfm) for solid carbide endmills and endmills with exchangeable carbide heads. Next, according to the results, the cutting speed can be increased up to 900-1000 m/min (2950-3300 sfm). The greater values may cause overheating, and therefore, are not recommended. Pinpointed air coolant, especially through a cutter body is highly recommended, if not to say necessary.
  • How to machine naval high-tensile steels?
    Naval steels include various high-tensile, high-yield, alloy steels that are used mostly in marine applications, particularly for hulls of vessels and submarines. Typical representatives of these steels are 100 HLES, HY-80, HY-100, and others.
    The general approach to machining high-strength steels is based on recommendations regarding alloy steels with similar strength and hardness characteristics.
  • What is PPSU and how is it machined?
    PPSU is an acronym of polyphenylsulfone - a type of high temperature thermoplastic. Therefore, when machining PPSU, follow ISCAR's recommendations related to cutting thermoplastics.
  • When specifying materials to be machined, ISO standards use the letter “P” for steel, “M” for stainless steel, and “K” for cast iron. These letters are not directly associated with the material. However, when designating non-ferrous metals, superalloys, and hard materials, the ISO standard uses the letters” N”, “S” and “H”, which are appropriate acronyms. Can you explain a reason?
    ISO adopted the material classification principles that were developed in Germany, and therefore, the origin of the identification letters is in German. For example, the letter “P” relates to the German word «Plastisch» (plastic), "K" to «Kurzspanend» (produced short chips), and "H" to "Hart" (hard), just to name a few.
  • Why does ISCAR continue to use outdated designations such as GGG for nodular cast iron when specifying engineering materials in different guides and ITA software?
    The answer is very simple, outdated designations are still common in the industry and used by the manufacturer. Designations that begin with "GG" for gray cast iron, "GGG" for nodular cast iron (according to the old DIN standards), or "En" for steel (according to the old BS standards), have been replaced by other designations in their appropriate standards. However, despite the newer and formal changes, various outdated material designations are the everyday language of the professional world. Therefore, modern designations have been simultaneously preserved with a few outdated designations, which remain popular among manufacturing professionals.
    As a side note, a similar situation may be observed with commercial names. Some materials are well known by their trademark and not by their standard designation.
  • What is considered high-temperature aluminum?
    Generally, high-temperature aluminum is an aluminum alloy with more than 12% silicon content. This aluminum alloy is hypereutectic (also referred as to "hypereutectic aluminum"), while low thermal expansion and low specific gravity makes the alloy a typical material for hypereutectic pistons. From a machinability point of view, the high-temperature aluminum features considerable abrasiveness.
  • 純鉄とは何ですか、どのように加工すれば良いですか?

    純鉄とは、鉄(Fe)の含有量が極めて高く、その他不純物が
    0.1%程度までの低炭素非合金鋼の総称です。

    商業的にはARMCO(American Rolling Mill Corporation)と呼ばれ、
    アームコ鉄と呼ばれることがあります。

    純鉄の加工には、イスカルの被削材グループ1(P1)に従って、
    適切な工具と推奨切削条件を選定してください。

  • How to distinguish cold-rolled and hot-rolled steels by their designation?
    Terms "hot rolled" or "cold rolled" relate to steel fabrication methods, and do not specify the composition or the mechanical properties of a steel, which are generally the main parameters for steel designation systems. However, in some cases technical documentation may use these terms or their abbreviations such as HR or CR for highlighting the method of fabrication.
  • High temperature superalloys comprise several types of materials. How can the machinability of these materials vary depending on the material type?
    High temperature superalloys (HTSA) are divided into the three following groups depending on the prevailing element: iron (Fe)-, nickel (Ni)- and cobalt (Co)-based superalloys. Generally, machinability drops in the same order: from Fe- to Co-based HTSA. In addition, material fabrication method (casting, forging, sintering etc.) have impact on machinability within the group, too.
  • From the machinability point of view, are iron-based high temperature superalloys comparable with difficult-to-cut austenitic stainless steels?
    Yes, correct.
  • What is "CPM steel"?
    Acronym "CPM" means Crucible Particle Metallurgy – a powder metallurgy method of steelmaking which was developed by Crucible Industries.
  • How to machine Alumina Ceramics?
    Alumina Ceramic is a general name for a whole group of aluminum-oxide-based ceramic materials that differ in the aluminum oxide (alumina) percentage and their substantial, properties. Due to the high hardness and low thermal conductivity, more common methods to machine Alumina Ceramics are abrasive machining, electro-discharge machining, laser-assistant cutting and others. As for "traditional" cutting, applying carbide tools usually requires the tools to be diamond coated. At the same time, some Alumina Ceramics grades of relatively low hardness (around 85 Shore D) may be machined by commonly coated carbide tools.
  • What is "cupronickel" and its machinability?
    Cupronickel, which is also referred to as "copper nickel", "nickel copper" and "cupro-nickel", is a cooper alloy with Nickel as a main alloying element. Machinability of cupronickel is low when compared to common copper alloys.
  • What is "ultra-high carbon steel"?
    In some steel classification systems high carbon steel that is extremely rich in carbon (usually exceeding 1% but it depends on the system) is named as "ultra-high carbon". The definitions such as "UHC steel" or "very high carbon steel" and abbreviation "UHCS" are common for designating such steels. Ultra-high carbon steel has increased strength yet brittle.
  • Which group of stainless steels precipitation hardened (PH) stainless steel belongs to: martensitic or austenitic?
    Precipitation hardened stainless steel can be both martensitic and austenitic however, the most common of these steel types is martensitic. There is also semi-austenitic precipitation hardened stainless steel, which is austenitic when annealed, and martensitic when hardened.
  • Are austempered ductile iron (ADI) and austenitic nodular cast iron the same material?
    No, these are different types of cast iron.
  • What is K-Alloy?
    K-Alloy is a durable die-casting aluminum alloy that features high resistance to corrosion. K-Alloy also is referred as to A304.
  • What is free-cutting steel?
    Free-cutting (or free-machining) steel is a collective name for carbon steels that feature the increased content of Sulphur when compared to common carbon steels with similar Carbon percentage. This attribute provides better machinability and chip control.
  • What is Tungsten-Copper and how to machine it?
    Tungsten-Copper, which is also referred to as Copper-Tungsten, CuW, and WCu, is a composite material, a pseudo alloy, that contains Copper and Tungsten (Wolfram). Depending on the grade, the content of Copper (Cu) in this material typically varies between 10-50%. When compared to pure Tungsten, machining Copper-Tungsten is easier, and the higher the copper content, the better the machinability. Often the machinability of Copper-Tungsten alloys is like grey cast iron. However, effective machining of CuW grades with high copper percentage requires a more positive cutting geometry.
  • What is the difference between carbon steel and non-alloy steel?
    The definitions "carbon steel", "non-alloy steel", and "unalloyed steel" relate to the classification of steel based on its chemical content. Generally, these definitions are considered synonymous. Steel is an alloy of iron and carbon that can also contain various alloying elements to enhance its properties. Steel is produced by smelting iron ore. During the smelting process, alloying elements can be added to steel, resulting in different grades of alloyed steel depending on the percentage of the added element. In the case of carbon (non-alloy, unalloyed) steel, no alloying element is added during smelting, making it a simple alloy of iron and carbon only. However, since iron ore is not completely pure, small quantities or traces of various elements are present in this alloy. National and international standards define the maximum allowable percentage of these elements to classify a steel grade as carbon steel.
  • What is the difference between brass and bronze?
    Both brass and bronze are copper alloys, but brass is a group of copper-zinc alloys, while bronze is a group of copper-tin alloys.
  • What is electrical steel?
    Electrical steel, also known as silicon steel, transformer steel, or e-steel, is an iron-silicon alloy, distinct from ordinary steel that is an iron-carbon alloy. The silicon content in common cold-rolled electrical steel typically does not exceed 3.2%, while in hot-rolled electrical steel, it can be higher, generally capped at 4.5%. Electric steel is commonly manufactured in the form of thin sheets, coils, and plates, and is often machined in stacks. It is worth noting that this steel is frequently delivered with an isolation layer.
  • What is the difference between "high temperature superalloys (HTSA)" and "heat resistant superalloys (HRSA)"?
    Both definitions - "high temperature superalloys" and "heat resistant superalloys" - relate to alloys specifically intended for use in high temperature environments. Essentially, these terms describe alloys that possess high-temperature properties and can withstand elevated temperatures without significant degradation. Therefore, these terms are often used interchangeably in various contexts, but strictly speaking, there are some differences between the two.
    "High temperature superalloys" (HTSA) generally refer to alloys designed to maintain their strength and mechanical properties at extremely high temperatures, typically above 1000°C (1832°F). These alloys are used in applications such as gas turbines, jet engines, and rocket propulsion systems.
    On the other hand, "heat resistant superalloys" (HRSA) usually relate to alloys that exhibit good resistance to deformation and retain their mechanical properties at elevated temperatures ranging from 650°C (1202°F) to 1000°C (1832°F). These alloys are typically used in applications like heat exchangers, furnaces, and automotive components.
  • What is "Blue Brass"?
    More accurately referred to as "BlueBrass", this is a commercial name for a family of lead-free brass alloys. These alloys typically consist of 56-65% copper (Cu), with the remainder being zinc (Zn), supplemented by traces of other elements.
  • What is "Muntz Metal"?
    Muntz Metal is a brass alloy, consisting of around 60% copper (Cu) and 40% zinc (Zn), with traces of iron (Fe) and other impurities. This alloy is also known as Yellow Metal, 60/40 brass, and is sometimes referred to as "Muntz" in shop talk. The alloy's name originates from George Muntz, the English manufacturer George Muntz who developed this alloy.
  • What is ultra-low carbon steel?
    Ultra-low carbon (ULC) steel is a type of steel with a carbon content usually less than 0.005%. This steel, which is primarily composed of iron, has the lowest strength but the highest formability compared to other types of steel. Due to its formable nature, ULC steel is also referred to as deep drawing steel (DDS).
  • What is the machinability of Molybdenum-Copper alloys?
    Molybdenum-Copper (Mo-Cu) alloys encompass a range of materials where the Molybdenum (Mo) content varies significantly, typically from 15% to over 70%. These alloys generally have better machinability when compared to pure Molybdenum; however, machinability decreases as the Mo content increases - the higher the Mo content, the more challenging it is to machine.
    The general instructions for machining Mo-Cu alloys are outlined below:
    • If the Mo content is relatively low (around 15-30%), follow the recommendations for machining Copper alloys, with an appropriate reduction in cutting speed (vc) by 20-30%.
    • For higher Mo percentages (over 30%), use tools with cutting geometry suitable for machining low alloy steel. Additionally, the initial cutting speed (vc) should be decreased by approximately 20% to 40% when compared to the recommendations for machining low alloy steel, depending on the Mo content.
    ツールホルダー
  • ツールホルダーとは?
    ツールホルダーとは切削工具ホルダーが装着されるホルダーです。ツールホルダーの一方の端は切削工具が装着され、もう一方の端は工作機械に固定されています。 したがって、ツールホルダーは、工作機械と切削工具ホルダーの間のインターフェースとして機能します。
  • 「ツール保持」と「ツールリング」という用語は同義語ですか?
    通常、「ツール保持」は、アーバー、チャック、アダプターなどの様々なツールホルダーとその付属品(延長アダプター、レジューサー、リング、スリーブなど)を含むツール保持システム関連の事を示します。 「ツーリング」はより広い定義です。 「ツーリング」とは、切削工具と、工作機械用のツールおよびワーク保持具を指します。 「ツーリング」はツール管理に関連する場合があり、特定の状況ではツール保持システムを指します。
  • イスカルはワークの保持具を取り扱っていますか?
    いいえ、イスカルはワークの保持具の取り扱いはございません。 イスカルの製品は、切削工具、ツーリング、および工具管理システムです。
  • イスカルは、ポリゴン形状のツールホルダーを取り扱っていますか?
    はい。 イスカルのCAMFIX(カムフィックス)シリーズです。
  • 焼きばめホルダーの利点は何ですか?
    焼きばめホルダー(円筒シャンク使用の場合)を使用する際の利点は下記通りです。 高精度 高い把握力 高い繰り返し制度 スリムなホルダー設計により、深い箇所まで加工可能 バランスの取れた設計により、高回転時の遠心力の発生を防ぐ
  • イスカルの焼きばめホルダーはスチールシャンク(鋼材質のシャンク)に適していますか?
    はい。 イスカルの焼きばめホルダーは、超硬合金、高速度鋼(ハイス)、およびスチール(鋼)シャンクに対応しています。 SRKIN製品ラインは、焼きばめホルダー市場の標準であるDIN69882-8に適合しています。 イスカルは、SRKスリムデザインの焼きバメホルダーも製造しています。 SRKホルダーはスチール(鋼)シャンクに使用できますが、超硬シャンクでの使用をお勧めします。
  • イスカルは、焼きばめホルダーにシャンクを取り付けるための加熱ユニットの取り扱いはありますか?
    はい、イスカルは焼きばめツール保持用の誘導加熱ユニットを製造しています。 このユニットに加えて、簡素化された「スターター」タイプの提供もございます。こちらは、お客様が低コストで焼きばめ装置を購入できるように設計されているものです。
  • X-STREAM SHRINKIN製品の設計上の主な特徴は何ですか? これらの製品が効果を発揮するのはどういった加工内容ですか?
    X-STREAM SHRINKINは、シャンクに沿って内部からクーラント供給する機構を備えたホルダーで新たに焼きばめツールシリーズに加わりました。 このシリーズは、特許取得のクランプ設計を利用しており、超硬合金、スチール(鋼)、高速度鋼(ハイス)シャンクに対応しております。 新しいチャックは、高精度の熱収縮クランプと刃先に向けたクーラント供給の組み合わせが利点です。 X-STREAM SHRINKINは、航空宇宙部品、特にチタン製ブレードとブリスク(ブレード付きディスク)のフライス加工、特に高速フライス加工で優れた性能を発揮します。 深い掘り込みの加工では、新しい焼きばめチャックのクーラント供給可能な構造は、切りくず排出を大幅に改善し、切屑の噛み込みを減らします。
  • スピンジェットとは何ですか?
    イスカルのスピンジェットは、小径工具用クーラント駆動の高速回転ツールです。 これは、既存の工作機械を高速回転仕様にアップグレードするための「ブースター」の一種です。 圧力とクーラントの流量に応じて、スピンドルは最大55000 rpmの回転速度を維持します。 汎用性の高いスピンジェット製品は、フライス加工、穴あけ、ねじ切り、彫刻、面取り、バリ取り、更には精密研削までのツーリングソリューションに統合されています。 スピンジェットは、最大径7 mm(.275インチ)の工具に推奨されますが、最適な径範囲は0.5-4 mm(.020-.157インチ)です。
  • イスカルは、識別チップを備えたツールホルダーの取り扱いはありますか?
    イスカルのHSKシャンクシリーズには、無線周波数識別チップ(RFID)用の穴が組み込まれています。 この穴は、C4(ISO 26623-1で指定された32)以上のポリゴン形状のホルダー(イスカルのカムフィックスホルダー)にも組み込まれています。 イスカルは、ご要望に応じて、すべてのタイプのツールホルダーに無線周波数識別チップ(RFID)の組み込みが可能です。 注:無線周波数識別チップ(RFID)の装着後、ツールホルダーの調整が必要です。
  • イスカルはデジタル調整タイプのボーリング工具を提供していますか?
    回答 はい。 イスカルのITSボアシリーズには、デジタルタイプの調整可能ボーリング工具が含まれています。 これらの工具は、精度が高く、調整が簡単に可能です。 mm / inchの値を選択できる綺麗なデジタルディスプレイは、ヒューマンエラーを防止します。
  • マンドレルとアーバの違いは何ですか?
    基本的な違いはありません-両方とも、通常は回転するバーを指し、機械加工されたワークまたは切削工具の取付けに使用されます。
  • イスカルは、タップ用のホルダーの取り扱いはありますか?
    はい。 タップ用のホルダーには、一例としてクイックチェンジタイプのERコレット、ストレートシャンクおよび7:24テーパシャンクのホルダーがございます。 GTIツールホルダーとフローティング圧縮/張力機構を備えたストレートシャンク タップ加工のGTINコンパクト製品ライン(ERコレット使用時) TCS / TCCクイックチェンジシステム(ITSボアモジュラーシステムの一部)
  • エンジニアバランスとは何ですか?
    「エンジニアバランス」とは、回転体の質量分布を体軸に対して
    理論的に対称に設計することを意味します。
    エンジニアは製造する前の設計段階において、回転工具のバランスパラメータを
    確保しようとしますが、CADシステムによって設計される3Dモデリングは、
    エンジニアバランスの可能性を大きく広げます。
    エンジニアバランスは仮想オブジェクトに基づくため、
    実物の「物理的な」バランスに取って代わることはできません。
    しかし、出来上がった製品の質量のアンバランスを大幅に減少させることが出来ます。
    エンジニアバランスは、回転工具のホルダーを巧みに設計するために必要な機能です。
    Shop Talk Professional slang
  • 産業活動の他の分野と同様、切削には専門的な用語があり、商談でよく使用されます。 他のFAQセクションにすでに表示されているものもありますが、より一般的な専門用語として別のセクションを設けました。
    Pic rail cutter
    - 標準的なピカティニー・レール(オス/メス)の加工を目的とした
    ミーリングカッターです。
    一般的には"Picatinny rail cutter"や "Picatinny rail form cutter"と呼ばれています。

    ウォーターフォールエッジ、ウォーターフォール、トランペット
    - 非対称に丸められた(ホーニングされた)切れ刃で、
    R形状で丸められた切れ刃と比較すると、断面形状は楕円形をしています。
    工具のすくい面と逃げ面を基準としたプロファイルの位置関係によって、
    このプロファイルは「ウォーターフォール」や「トランペット」
    (「逆ウォーターフォール」)になります。

    ボール(球)
    - 形状のミーリング工具。「ボールミル」の正しい意味は材料を粉末に粉砕するための
    粉砕装置(すり潰し装置)。

    ボール(先端が球面の形状)
    - トロイダル倣い加工用ヘッド交換式またはチップ式ミーリング工具。

    キュービック
    - 金属除去率(MRR)(立方mm、cm、またはインチ)。

    フィードミル
    - 高送りミーリング工具

    母材(材質)
    - 特定の種類の切削工具の材料。
    特に「超硬材質」は超硬合金のタイプに関連しています。

    ハイポジ
    - 主に工具のすくい角に関連する切刃形状の特徴。
    ハイポジ形状の工具の場合、通常よりすくい角が大幅に大きいものになります。

    インコネル
    - インコネルは、Special Metals Corporation(SMC)が製造する20種類を超える
    合金グループの商品名です。 数字が続く場合(例:インコネル625)は、
    ニッケル-クロムがベースの高温合金の特定材料です。数字が続かない場合、
    インコネロフテンは、ニッケルベースの超合金のグループ全体を指します。

    ナイロスタ
    - 通常オーステナイト系のステンレス鋼。

    プランジャー
    - プランジ加工用工具

    ポーキー(ポーキュパイン)
    - 延長フルート(多刃タイプ)チップ交換式ミーリング工具

    ポジチップ
    - これはチップ交換式において、2つの異なった意味合いがあります。
    1.チップ底面がチップ上面よりも小さいチップ。
    2.チップが工具に取り付けられた時に、チップ刃先の傾きがポジの
    アキシャルレーキ(軸方向のポジすくい)の場合。
    この2つの意味は、稀に大きな誤解を引き起こすことがあります。

    スローカムドリル
    - センタードリル

    スロッター
    - 主にミーリング加工分野のスロッター工具を定義します。
    ただし、通常はスロッター機械(専用機)のタイプを指します。

    スロッター加工
    - 元々この用語は、一箇所の加工箇所に対して切削工具が直線のピストン運動をし、
    ワークが固定または直線方向にのみ移動する加工工程を定義していました。
    しかし、今日、この用語はスロットミーリング(スロッター)加工を
    意味することが多いです。

    スロッター工具
    - スロッター工具(上記参照)

    βチタン (ベータチタン)
    - ほとんどの場合、β-焼なましされたα-β-チタン合金ですが、
    β-チタン合金を意味する場合もあります。

    ウィスカー
    - ウィスカー – 強化セラミック

    レンズ
    - 大きな円弧で設計されたレンズ型のエンドミル 。

    ハードカーボン
    - DLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティング。

    スライス加工
    - ピールミーリング。

    Button cutter
    -トロイダルミーリング工具。ほとんどの場合 Button cutterは、
    ボタンのような切刃の丸いチップ交換式ミーリング工具を指します。

    Herringbone
    - Herringboneタイプのミーリングカッターとは、
    左右にねじれたフルートを組み合わせた超硬ソリッドエンドミルです。
    複合材、特に炭素繊維の加工に使用されます。
    左右のねじれの組み合わせにより、層間剥離を防ぎます。
    コンプレッションルーターとも呼ばれています。

    Lollipop
    - 切刃角度が180°以上(通常220-240°)の球形ミーリングカッター。
    undercutting mill、bulb-type (bulb-shaped) millとも呼ばれることがあります。

    Scalloped edge
    - セレーション切刃(切屑細分化)

    バーコ
    - 配管用パイプレンチを発明者したスウェーデンの
    ヨハン・ペーター・ヨハンソン氏が設立した会社であり、
    現在では、調整式パイプレンチの俗称としても使用されています。

    クレストカットエンドミル
    - 波型が特徴的な切刃デザイン。「クレストカット」エンドミルから派生した俗称で、
    当初は高速度鋼用のミーリング工具として導入されました。

    セレーション切刃 -
    - 工具またはチップの刃先が波型の形状で、切屑を細分化し、
    良好な切屑排出を実現します。

    スパナ/レンチ
    - 部品が回転するのを防ぐボルトやナットなどを締めたり緩めたりするための工具。
    イギリスではスパナ、アメリカではレンチが一般的です。

    平面/倣い/肩削り加工
    - これらの用語は、ミーリング加工において使用される加工法です。

    イノックス
    - イノックス鋼は、ステンレス鋼の一種です。イノックスとはフランス語で
    "inoxydable" - ステンレスや酸化防止を意味する言葉から由来しています。

    ベルマウス
    - 等速ジョイント(CVジョイント)

    Moly
    - モリブデン[Mo]。モリブデンは融点が非常に高く、主に合金鋼に使用される。

    TiNite/Tinite
    - 窒化チタン[TiN]。非常に硬いセラミック材料で、保護コーティングに使用される。

    スーパーフィニッシュ
    - 切削加工による非常に優れた仕上げ面。
    その工具を「スーパーフィニッシャー」と呼ぶことがあります。
    研磨によるスーパーフィニッシュと混同しないようご注意ください。
    Counterboring and Countersinking
  • What is a zero flute countersink?
    A zero flute countersink is a countersink with a cross through hole that extends through the side of the countersink cone. The intersection of the cone and the hole provides the cutting edge of the countersink. Also referred to as a "cross-hole countersink".
  • Are the cutting speeds for countersinking and drilling equal?
    In countersinking, the cutting speeds are significantly lower when compared to drilling. There is one rule of thumb that is common for machine shop practice: the cutting speed for countersinking is around a third of the cutting speed, recommended for drilling the same material.
  • What are the requirements to the diameter of the hole being counterbored by a counterbore carrying F3B exchangeable three-flute heads?
    The diameter of the hole should meet the two following conditions: (a) it should be no less than 70% of the nominal diameter of the applied F3B head, and (b) it should be at least 2 mm smaller than the F3B head diameter.
  • What is the difference between counterbores and spotfaces?
    When discussing the shape of a hole, both counterbores and spotfaces (more specifically, a counterbore hole and a spotface hole) are cylindrical holes with a flat bottom. However, these holes are designed to perform different functions and must meet varying dimensional and accuracy requirements. Simply put, the distinction between counterbores and spotfaces can be explained as follows: a spotface is essentially a shallow counterbore.