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                   プ  DIN規格  再研磨                                                                 図1





                           再研磨
                           タップの再研磨は2段階で行われます:

                   ッ     1  食付き部逃げ面の再研磨
                         2  フルートの再研磨 (図1参照)
                   タ       食付き部逃げ面の再研磨
                           再研磨は、専用のタップ再研磨機か、外周の逃がし
                           (レリーフ)を生成する補助装置を備えた再研磨機で
                           行うことをお勧めします。
                           図2は、円筒形の砥石で再研磨を行ったものです。
                           再研磨の前に、センタリングデバイスに固定された
                           タップが同芯円状に動くことを確認してください。
                           また、食い付き部のネジの数が同じになるように、
                           角度Bが正しく設定されているか確認してください。
                                                                                                 図2
                           フルート部の再研磨
                           すくい角gは、タップ軸を芯に対して算出された
                           量「X」だけ移動させることで得られます。
                           X = 1/2 d1 sin (ϒ) (図3参照)。
                           (d1 = タップ外径)
                           例:
                                                                                              β
                           Tap 10 X 1.5


                                                                                                 図3
                           d1 = 10 mm ; ϒ = 15° ;
                           sin (ϒ) = 0.25882;                                                          γ



                           X =    0.25885     x10 ; X=1.29 mm
                                    2
                           スパイラルフルートを持つすべてのタップでは、再研磨に
                                                                                                         X
                           必要なリードを基準にしてスパイラルピッチを求める
                           ことができます。
                           面取り付きのタップを使用する場合は、サプライヤーの                                             図4
                           推奨に従ってフルート部の研磨を延長してください。
                           タップの摩耗は主に食い付き部分で起こるので、
                           突出しセンター付タップの場合、フルートの再研磨は
                           フロント部分のみとなります(図4参照)。
                           タップの外周が摩耗している場合、上記のような再研削は
                           現実的ではありません。この場合、食い付き部を切断し
                           (短いタップにする)、同じ角度と逃げで食い付き部を
                           再現することによって修復します。(図5参照)
                           専用の再研磨機がない場合、スパイラルのフルートを                                                             ϕ
                           持つタップの再研磨には、このような修復を行うことで                                             図5
                           フルートの再研磨が不要になります。
                                                                                                           外周逃げ面摩耗





                                                                                                           食い付き部








                                                                                                           新しい食い付き部
                                                                                  切断される部分







                376   ISCAR





                                                                                                                        13/09/2022   10:05:23
                HOLE MAKING CATALOG_jp.indb   376
                HOLE MAKING CATALOG_jp.indb   376                                                                       13/09/2022   10:05:23
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